患者配置と移送

感染症を有する患者に対しては、感染症の種類や感染経路に応じて対策を立て、環境への汚染を防止する必要がある

感染経路別予防策

接触感染

接触感染は患者との直接接触(患者の皮膚に直接接触する処置、体位交換、入浴など体の接触等)あるいは、間接接触(患者の持ち物、着衣、ベット柵、テーブルなど)によって起こる。
1個室隔離とする
2個室隔離ができない場合は、同じ微生物による感染者を1つの部屋にし管理する
31.2の管理が不可能であれば、病原体の毒性や排菌量、同室者の感染リスク、病院あるいは病棟における感染対策上の重要性などを考慮し病ひつの配備を行う
4患者が室外に出るときは、十分な手洗いと排菌部位の被覆に努める
5食器、ごみ、タオル、リネン類は、血液等の付着がなければ通常の処理でよい
6聴診器や血圧計などは患者専用とする
7患者退院後は病室の清掃は通常でよいが、手が触れる所は十分清拭する。ドアノブ・ベット柵など、日常的に触れる箇所はアルコールを持ちいれ一日一回以上清拭をする。

飛沫感染

飛沫感染とは、咳・くしゃみ・会話・気管吸引にともなって発生する飛沫が経気道的に粘膜に付着し、それに含まれる病原体が感染することをいう。飛沫経路は5ミクロンより大きいため飛沫する範囲は約1m以内であり、床面に落下するとともに感染性はなくなる。
1個室隔離とする
2個室隔離ができない場合は、同じ微生物による感染者を1つの部屋にし管理する
31.2の管理が不可能であれば、患者ベットの間隔を2mあける。あるいはカーテンによる仕切りを設ける
4感染性を有する期間の患者は、室外に出ることを制限する
5やむを得ず室外に出るときは、サージカルマスクを着用させる
6医療従事者が患者から1m以内で医療行為をする場合はサージカルマスクを着用する

空気感染

空気感染とは微生物を含む直径5ミクロン以下の微小飛沫核が、長期間空中を浮遊し空気の流れによって広範囲に伝播される。したがって、病原体が空気の流れによって運ばれ、感染源の患者と同室あるいは遠方の感受性のある患者が、これを吸引し感染するのを防ぐ対策が必要である。

当院はトイレ付の個室が無いため、他院へ搬送することとなる
  • 搬送時は、サージカルマスクを患者に付けてもらう。
  • 医療従事者もN95微粒子用マスクの着用および手袋・ガウンも着用する。

どの感染に対しても患者・家族への説明を当院の説明用紙にて説明を行う。

最終更新:2007年02月01日 20:42