牧丘病院・院内感染対策マニュアル
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牧丘病院・院内感染対策マニュアル
ja
2007-02-22T15:58:38+09:00
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ノロウイルス目次
https://w.atwiki.jp/makiokahp/pages/20.html
#contents()
*はじめに
ノロウイルスは、11 月から3月にかけての冬季を中心に、乳幼児や高齢者の間で多発する感染性胃腸炎の主な原因として知られています。また、ノロウイルスはカキなどの二枚貝の不十分な加熱調理や感染した食品取扱者から汚染を受けた食品などを原因に食中毒が発生し、近年、感染症、食中毒ともに発生が増加しています。
ノロウイルスによる症状は比較的軽く、通常は2,3日で回復しますが、感染力が非常に強く少量のウイルスを経口的に摂取することで発病する特徴があります。そのため、集団生活を行う施設では、利用者の介助や調理作業時等における手洗いの不備などから、感染症や食中毒が発生し、二次感染により被害が拡大することもあるので注意が必要です。各施設では平常時からの予防対策とともに、感染を早期に把握し、適切な拡大防止の対策等を、迅速、確実に実践できる事が大切です。
*特徴
乳幼児から成人まで幅広い年齢層に、感染性胃腸炎を起こすウイルスです。年間を通じて*発生していますが、特に冬季に多発します。100 個以下という少量で感染が起こりますが、人の腸管内でウイルスが増殖するため、患者のふん便やおう吐物には1グラムあたり100 万から10 億個もの大量のウイルスが含まれています。
乾燥や消毒液に強い為、環境中に残存したウイルスが空気中に舞い上がり口から取り込まれて感染する事例もあります。
*潜伏期・症状
ウイルスが体内に取り込まれてから発症するまでの時間は24~48 時間です。
主な症状は、下痢、吐き気、おう吐、腹痛、発熱などで、通常3日以内に回復しますが、ウイルスは感染してから1週間程度ふん便中に排泄され続けます。
感染しても症状が出ない人もいますが、糞便中にはウイルスが排泄されている為、注意が必要です
*感染対策
*ウイルスの不活化
(1) 他の微生物などと比べると熱に強く、85℃で1分以上の加熱が必要です。
(2) 逆性石けん、アルコールの消毒効果は十分ではありません。塩素系漂白剤の次亜塩素酸ナトリウムは効果があります。
*非流行時感染対策
1 手洗いの励行
2 環境衛生を心がける(日常の清掃)
3 吐物の処理時は必ず、手袋・プラスチックエプロン・マスクを着用し、次亜塩素酸ナトリウム溶液(0.1%)で消毒をおこなう
4 嘔気、嘔吐・下痢等の症状のある患者様には、手洗いの徹底を指導する
*流行時の感染対策
1 手洗いの励行
2 見舞い客の制限を行う(院内掲示等による)
3 病棟内の患者様の症状に注意し集団感染の兆しが見える時は、速やかに院内感染対策委員会に報告する
4 院内感染対策委員会は集団発生の報告があった場合には、早急に委員会を招集し、院内感染の状況を把握する
5 院内感染対策委員会は状況の把握をすると同時に、委員長を通じ病院幹部へ速やかに報告を行う
6 同時に二次感染の予防の目的で消毒方法等、特別な処置を取る
*外来
1 下痢・嘔吐の症状がある患者様がいる時は外来看護師に報告する
2 入り口・受付・待ち合いに院内掲示をする
*流行時の環境整備
**環境整備
1 患者様用の共同トイレには殺菌・消毒用手洗い石鹸液・ペーパータオルを設置・補充を行う
2 トイレの手すり・ドアノブ・便座は一日3回次亜塩素酸ナトリウム(ピューラックス)で消毒すする(金属部分は次亜塩素酸ナトリウムで腐蝕してしまうため、きれいに拭き取る)
3 手洗い場は1日1回0.1%次亜塩素酸ナトリウム(ピューラックス)で消毒する
**オムツ交換時
1 ディスポの手袋・プラスチックエプロン・マスクを着用し、使い捨てのおしり拭きで汚染物を拭き取る
2 交換したオムツ・おしり拭きは床に置かず、ビニール袋に直接入れ感染性廃棄物として処理する
3 処理後は手袋をはずし、殺菌・消毒用手洗い石鹸液と流水で充分手を洗い、ペーパータオルで丁寧に拭き取る
**ポータブルトイレの洗浄
1 ディスポ手袋・プラスチックエプロン・マスクを着用
2 便槽は流水と専用ブラシで洗い、0.1%次亜塩素酸ナトリウムで消毒する
3 処理後は手袋をはずし、殺菌・消毒用手洗い石鹸液と流水で充分手を洗い、ペーパータオルで丁寧に拭き取る
**吐物の処理
1 ディスポ手袋・マスク・プラスチックエプロンを着用
2 0.1%次亜塩素酸ナトリウム液をスプレーにて噴霧する
2 吐物はペーパータオルで外側から内側に、拭き取り面を折り込みながら静に拭き取る
3 拭い取った吐物とペーパータオルはビニール袋に入れ、封をして感染性廃棄物として処理する
4 吐物が付着した床は、0.1%次亜塩素酸ナトリウム液をスプレーし、その後0.1%次亜塩素酸ナトリウムを染み込ませたペーパータオルで、浸すように拭く。使用したペーパータオルはビニール袋に入れ封をして、感染性廃棄物として処理する
5 処理後は手袋をはずし、殺菌・消毒用手洗い石鹸液と流水で充分手を洗い、ペーパータオルで丁寧に拭き取る
**感染した職員への対応
1 流行時に下痢・嘔吐などの感染症状を呈した職員は、直ちに所属長に報告し休暇を取る
2 症状が完全に改善した後、復職可能とするが、感染後7日間はウイルスが糞便中に排泄される事考慮し、手洗いを丁寧に行う
*次亜塩素酸ナトリウム希釈一覧
|汚れたトイレ・床|0.1%(1000ppm)|原液濃度1%の場合|10倍にする |水3Lに原液330ml|
|汚れたトイレ・床|0.1%(1000ppm)|原液濃度6%の場合|60倍にする |水3Lに原液50ml|
|汚れたトイレ・床|0.1%(1000ppm)|原液濃度12%の場合|120倍にする |水3Lに原液25ml|
|まな板・ふきん|0.05%(500ppm)|原液濃度1%の場合|20培にする|水3Lに原液170ml|
|まな板・ふきん|0.05%(500ppm)|原液濃度6%の場合|120培にする|水3Lに原液25ml|
|まな板・ふきん|0.05%(500ppm)|原液濃度12%の場合|240培にする|水3Lに原液13ml|
|汚れた衣類・洗濯|0.02%(200ppm)|原液濃度1%の場合|50倍にする|水3Lに原液60ml|
|汚れた衣類・洗濯|0.02%(200ppm)|原液濃度6%の場合|300倍にする|水3Lに原液10ml|
|汚れた衣類・洗濯|0.02%(200ppm)|原液濃度12%の場合|600倍にする|水3Lに原液5ml|
*下痢・嘔吐をしている患者様の入院中の対応
[入院時]
・個室または同様の症状の患者様を集めた病室にする。
・体温計、血圧計は患者様専用の物を部屋に入れる。
[消毒薬]
|0.1%スプレー|次亜塩0.1%「ヨシダ」|汚染物・手洗い場・ポータブルトイレ|
|0.02%スプレー|水3Lに対し12%バイヤラックス5ml|室内清掃|
|0.1%スプレー|水3Lに対し12%バイヤラックス5ml|リネン類、タオル類|
・消毒液は必ず24時間ごと作り返す事!
・掃除等で金属部を拭いた時は、10〜15分後水拭きする事!
[訪室時]
・室内に入る時には、エプロン・手袋・マスクを着用。
・点滴交換や投薬等患者様に接しない時はマスクのみ着用。
[オムツ交換]
・使い捨ての布またはおしり拭きで汚物を処理し交換したオムツ等は床には置かず、直接ジッパー付き専 用袋に入れ 0.1%スプレー後密閉し、一般ゴミとして処分する。手袋、エプロンを取り袋に入れ汚物と同様の処理する。
[清拭]
・洗面、上半身タオルは他患と同じ物を使用し0.02%バイヤラックス液につけ洗濯し業者に出す。
・下半身は使い捨ての布を使用し、ビニール袋に入れ0.1%スプレー後密閉し一般ゴミとして処分す る。
[吐物処理]
・吐物は次亜塩0.1%「ヨシダ」スプレーを散布し、次亜塩0.1%「ヨシダ」で湿らせたぺ−パタ オルで外側から内側向 かって拭き取り汚染範囲を拡大しない様にしビニール袋に入れる。吐物除去後0.1%次 亜塩0.1%「ヨシダ」を染 み込ませたペーパータオルでもう一度しっかり拭き、ジッパー付き袋に入れ0.1%スプレー後密閉し一般ゴミとして 処分する。手袋、エプロンを取り袋に入れ汚物と同様の処理する。
[ポータブルトイレ管理]
・ポータブルトイレの処理は日勤の受け持ち看護師が行う。(9:00と16:30の2回)
・便槽は0.1%スプレー後、必ずフタをして汚物処理室に持って行き、流水と専用ブラシで洗浄する。
0.1%液で便座を拭く。
[リネン類]
・リネン類専用のバケツに0.02%バイヤラックス液を作りリネン類は全て入れる。0.02%バイヤラックス液は毎日15:00に看護助手が作り直す。
・入っていたリネン類は洗濯後業者に出す。
[食事]
・食器は使い捨ての容器を使用し配膳車で病棟に上がって来る。一人がエプロン・手袋・マスクを付け病 室の専用トレイを持ち入口で待ち、もう一人がトレイに食器を移す。食後容器はゴミとして処理する。トレイは0.1%スプレーし病室に保管する。
・家族に割り箸、プラスチックスプーンを用意してもらい、割り箸は使い捨てにし、スプーンは0.1%次亜塩0.1%「ヨシダ」に30分間つけ流水で洗い再利用する。
・容器は0.1%スプレーをまんべんなく吹き、一般ゴミとして処理する。
[退室時]
・エプロン・手袋・マスクをはずし室内で石鹸を用いて充分手洗いをし、ぺ−パータオルで拭き取り看護室でもう一度石鹸 を用いて手を洗う。
[退院時]
・室内は0.02%次亜塩0.1%「ヨシダ液で拭く。
[病棟・外来の掃除]
・0.02%バイヤラックス液スプレーをペーパーに噴霧し、手すり・ソファー・ドアノブ・ベット柵・など患者様が触れる部分を拭く。
*下痢・嘔吐をしている患者様の外来の対応
[消毒薬]
①次亜塩0.1%「ヨシダ」(次亜塩素酸ナトリウム)を使用する。
・消毒液は必ず24時間ごと作り返す事!
・掃除等で金属部を拭いた時は、10〜15分後水拭きする事!
[待ち合い]
・嘔吐、下痢の症状がある患者様には、他患への感染予防の為である事を説明しマスクを着用してもらう。
[診察室]
・看護師はマスク、エプロンを着用する。嘔吐、下痢がある時は手袋も着用する。
[吐物処理]
・吐物は次亜塩0.1%「ヨシダ」スプレーを散布し、次亜塩0.1%「ヨシダ」を湿らせたぺ−パ タオルで外側から内側向かって拭き取り汚染範囲を拡大しない様にしビニール袋に入れる。 吐物除去後0.1%次亜塩0.1%「ヨシダ」を染み込ませたペーパータオルでもう一度しっかり 拭き、ジッパー付き袋に入れ0.1%スプレー後、密閉し一般ゴミとして処分する。手袋、エプロンを取り袋に入れ汚物と同様の処理する。
[外来点滴]
・基本的には外来のベットで行う。
・ベストシーツを敷く。
・終了時はベストシーツを次亜塩0.1%「ヨシダ」スプレーで消毒し一般ゴミに捨て、再度ベットを次亜塩0.1%「ヨシダ」スプレーにて消毒する。
[リネン類]
・リネン類専用のバケツに0.02%バイヤラックス液を作りリネン類は全て入れ看護助手に伝達し処理を依頼する。
[診察後]
・エプロン・手袋・マスクをはずし室内で石鹸を用いて充分手洗いをし、ぺ−パータオルで拭き取り、もう一度石鹸を用いて手を洗う。
[使用器具]
・使用した器具は次亜塩0.1%「ヨシダ」スプレーし、数分後水荒いし乾燥させる。
[病棟・外来の掃除]
・0.02%バイヤラックス液スプレーをペーパーに噴霧し、手すり・ソファー・ドアノブ・ベット柵・など患者様が触れる部分を拭く。
*[[ノロウイルスQ&A]]
2007-02-22T15:58:38+09:00
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メニュー1
https://w.atwiki.jp/makiokahp/pages/4.html
[[トップページ]]
標準予防策の基本的手技
1 [[手洗い]]
2 [[手袋]]
3 [[マスク・ガウン・フェイスシールドなどのバリア]]
4 [[器具類]]
5 [[リネン類]]
6 [[患者配置と移送]]
7 [[針刺し事故対策]]
8 [[施設清掃について]]
第二部 病院内の各機能に応じた感染予防対策
1 病棟部門
1)治療処置別
(1)[[血管内留置カテーテル]]
(2)[[尿道留置カテーテル]]
(3)[[吸引法]]
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増刊
[[ノロウイルス感染症の院内感染対策マニュアル>ノロウイルス目次]]
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[[インフルエンザの予防と対応]]
2007-02-22T15:57:29+09:00
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インフルエンザの予防と対応
https://w.atwiki.jp/makiokahp/pages/43.html
*インフルエンザの予防と対応
*インフルエンザとかぜの違い
インフルエンザは、38℃以上の高熱や悪寒、頭痛、関節痛、筋肉痛、疲労 感などの全身症状が突然現れるのが大きな特徴です。インフルエンザが身 近な地域で流行していてこのような症状が急激に出たときには、インフル エンザの感染を疑う必要があります。一方、普通の風邪の多くは、のどの 痛み、鼻水、くしゃみ、せきなどの症状が中心で、全身症状はあまり見ら れません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはめった にありません。
*日常生活でできる予防方法
日常生活ではまず、体調を整えて抵抗力をつけ、 ウイルスに接触しないこ とが大切です。また、インフルエンザウイルスは湿度に非常に弱いので、 室内を加湿器などを使って適度な湿度に保つことは有効な予防方法です。
*インフルエンザの予防
1.栄養と休養を十分取る
2.人ごみを避ける
3.適度な温度、湿度を保つ
4.外出後の手洗いとうがいの励行
5.マスクを着用する
6.流行期前に予防接種をする
(予防接種を受けることでインフルエンザにかかりにくくなり、かかって も重くならなくなります。しかし、流行した型が違う場合など、 100% かからないわけではありませんから注意が必要です。
*症状チェック
1.地域でインフルエンザが流行していないか?
2.38.0℃以上の発熱
3.関節や筋肉の痛み
4.倦怠感や疲労感
5.頭痛、咳、鼻汁、のどの痛みなどのかぜの症状
*症状がでたら48時間以内に医師の診察を受けましょう!
インフルエンザの症状がでたら、早めに医師の診断を受けるようにしま しょう。発症から48時間以内であれば、インフルエンザウイルスの増殖を 抑える薬が処方されるようになりました。早ければ早いほど効果的です。
現在、広く用いられているインフルエンザ治療薬「タミフル」は、インフ ルエンザウイルスの増殖を抑える薬です。いったん体内に入ったインフル エンザウイルスは、猛烈なスピードで増殖を続け、症状が出てから2〜3 日後(48〜72時間後)に最も数が多くなります。ウイルスの数が最大にな る前、つまり症状が出てから48時間以内にタミフルを使ってウイルスの増 殖を抑えれば、症状の悪化を防ぐ可能性があります。ウイルスの数が少な いほど効果が高くなりますでの、早めの治療を心がけましょう。
*小さなお子さんをもつ方へ
インフルエンザは普通の風邪と違って怖い感染症。特に小さなお子さんの 場合、処置が遅れると、インフルエンザ脳症をはじめ様々な合併症や重症 化を招く恐れがございます。お父さん、お母さんをはじめ 周りの方が注意 してあげてください。
*高齢者とそのご家族の方へ
インフルエンザは普通の風邪と違って怖い感染症。
特に高齢者にとっては命にかかわり、「老人の最期の生命のもしびを消す 疾患」とも言われています。まずは、予防。そして、かかったかなと思っ たらできるだけ早く医師の診断を受けましょう。
2007-02-22T15:12:42+09:00
1172124762
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トップページ
https://w.atwiki.jp/makiokahp/pages/1.html
院内感染対策マニュアル
本マニュアルのねらいと利用方法
病院内で問題となる感染症には、
1)入院中の治療や処置に関連した感染
2)患者の抵抗力の低下に伴う日和見感染
3)医療従事者の針刺し事故などによる職業感染
4)市中感染の院内持込による感染
などが挙げられる。
病院ではこれらの感染症の発生を予防し、
感染症が発生した際にはその拡大を防ぐことが重要である。
今回、病院内の感染予防対策として重要となる職員の技術に主に着目し、
実践場面での感染予防の手技を充実させる目的で、
院内感染予防マニュアルを改訂する。
現在、感染予防として推奨されている標準予防策(スタンダードプリコーション)を
全体の共通項目として整理し、現場での感染予防技術の確実性を高めるために必要な
実践ポイントを挙げた。
次に、病院内の各機能に応じた感染予防対策として、病棟部門、外来診療部門、
コメディカル部門について、各部門の特徴を考慮した環境衛生管理と感染予防対策を、
また管理部門では院内感染予防に組織横断的に取り組むための体制整備について挙げた。
さらに、院内感染が疑われた場合又は発生した場合の対応について挙げるとともに、
院内外の報告連絡体制を図式化した。
本マニュアルを利用する際は、標準予防対策がすべての技術の基本であること、
また、病棟部門で取り上げている項目は他の部門でも共通することを踏まえ、
必要な項目を組み合わせて利用することが重要である。
病院内の衛生管理の充実、ひいては医療安全対策の充実に向けて、
職員研修や病院の自主管理を進めるための取組の参考にしてもらいたい。
第一部 標準予防策の基本的手技
1 [[手洗い]]
2 [[手袋]]
3 [[マスク・ガウン・フェイスシールドなどのバリア]]
4 [[器具類]]
5 [[リネン類]]
6 [[患者配置と移送]]
7 その他
[[針刺し事故対策]]
[[施設清掃について]]
第二部 病院内の各機能に応じた感染予防対策
1 病棟部門
1)治療処置別
(1)[[血管内留置カテーテル]]
(2)[[尿道留置カテーテル]]
(3)[[吸引法]]
(4)吸入
2)日常生活援助
(1)排泄ケア
(2)経管栄養
(3)入浴
(4)口腔ケア、洗面(ひげそり)
(5)環境整備
3)その他
(1)滅菌・消毒器材の保管管理
(2)清潔・不潔区域(ゾーニング)と医療廃棄物
(3)器具類の消毒、汚物処理
(4)空調、給湯設備
2 外来診療部門
1)環境整備
2)感染症対策
4 コメディカル部門
1)環境整備
2)感染症対策
5 管理部門
1)病院
(1)感染制御の体制
(2)感染症対策マニュアル
(3)院内感染症サーベイランス
第三部 院内感染発生時対応
1 院内感染発生時の対応
1)発症者と発生状況の把握と対応
2)職員の健康状態の把握と対応
3)院内の体制整備
2 院内外の報告連絡体制
資料
標準予防策と感染経路別予防策の基本
2007-02-05T20:33:00+09:00
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吸引法
https://w.atwiki.jp/makiokahp/pages/42.html
*吸引法
気道の分泌物及び、血液などを吸引して窒息を予防する
1)必要物品
吸引器、 水、 吸引カテーテル、 コップ、 LDグローブ、 アルコールジェル、 ゴミ箱
2)手順
経口、経鼻的に行う場合
① 必要物品を準備する
② 患者様に説明し、スクリーンをする
③ 清潔な手袋を装着し、アルコールジェルを手袋に良く擦り込む
④ 吸引器を吸引のアウトレットに差し込む
⑤ カテーテルに連結管をつけ、吸引器に接続する
⑥ 吸引のダイアルを閉から開にまわす。吸引の圧は200mmHgを目安にする
⑦ 吸引用カテーテルの連結を指先で押さえ、経口あるいは経鼻的にカテーテルを静かに挿入し吸引する。粘膜を損傷しないように数回吸引をする
⑧ 吸引が終了したら、水を通して管内を洗い流して吸引カテーテルは専用のゴミ箱にすてる
挿管、気管切開をしている場合
① 必要物品を準備する
② 患者様に説明しスクリーンをする
③ 清潔な手袋を装着し、アルコールジェルを手袋に良く擦り込む
④ 吸引器を吸引のアウトレットに差し込む
⑤ カテーテルに連結管を付け、吸引器に接続する
⑥ 吸引のダイアルを閉から開にまわす。吸引圧は80~120mmHgを目安にする
⑦ カテーテルの連結管を指先で押さえ、挿管チューブあるいは、気管カニューレより静かに、すばやくカテーテルを挿入し吸引する(10~15秒以内)
⑧ カテーテルの挿入の長さは、挿管の場合は30cm前後、気管切開の場合は15cm前後とし、カテーテルを引く時は回転させながら引く
⑨ 吸引が終了したら、水を通して管内を洗い流して吸引カテーテルは専用のゴミ箱にすてる
注意事項
・気管切開、挿管の場合は清潔な操作でおこなう
・強すぎる吸引圧や、無理な吸引は出血を起こす原因となるので注意する
・チアノーゼの有無を観察しながら手早く施行する
・鼻腔、口腔粘膜はチューブによって刺激を受けるので、粘膜が常に清潔に保たれるよう口腔ケアー、鼻腔のケアーを十分に行う
・吸引つぼの水は毎日交換する
・気切患者においても、吸引の水は水道水でよい。
・気切患者の吸引においても、鑷子を使用する必要はなく、清潔な手袋+アルコールジェルで問題ない。ただし吸引チューブの先端を持たないで吸引を行う
[[トップページ]]
2007-02-05T20:31:51+09:00
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尿道留置カテーテル
https://w.atwiki.jp/makiokahp/pages/41.html
*尿道留置カテーテル
カテーテル挿入は無菌操作に留意し、尿の逆流と回路からの細菌の侵入を防止する必要がある。
1)カテーテルの使用と挿入
①尿管カテーテルの留置期間は、できる限り短くする
②挿入部位の消毒は不要であり、汚染が強い場合には微温湯にて洗浄する
③尿道の損傷を減らすため、カテーテルはできるだけ細径のものを使用する
2)尿管カテーテル挿入後のケアー
①尿道が牽引されないように、大腿部に固定する
②尿は常に流れているように保つ
クランプはできるだけしない
バックは膀胱より上にしない
③定期的な尿道カテーテルの交換はしない
微生物が侵入する部位の無菌操作が中断したり、チューブが外れたり、漏れが生じたり、あるいはチューブが詰まって尿が出てこなくなった場合などに限り交換する。ただし長期(1ヶ月以上)留置する場合は2~3週間での定期交換もやむをえない
④泌尿器の術後の出血などで閉塞が予想される場合を除いて、日常的な膀胱洗浄は行わない。
⑤尿排出
・未使用の清潔な手袋を装着する
・排出口が容器に触れないように注意して、尿を排出する
・尿排出時は、出来るだけ患者ごとに異なる採尿容器を用意する
・排出後は、排出口をアルコール綿で清拭する
⑥尿に触れる可能性がある時は、手袋を着用する
⑦留置カテーテルは、不必要になったらすぐに抜去する
抜去後は、感染症扱いとし専用のビニール袋に捨てる
⑧カテーテル挿入中は、石鹸と温水で陰部洗浄を行う
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2007-02-04T11:15:52+09:00
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血管内留置カテーテル
https://w.atwiki.jp/makiokahp/pages/40.html
*血管内留置カテーテル
1IVHカテーテルの管理
1)血管内留置カテーテル感染対策
①輸液の調合は無菌的に行い、速やかに投与を開始しなければならない。
②高カロリー輸液のためのカテーテル挿入部位は左右の鎖骨下静脈を第一選択とし、滅菌手袋、滅菌ガウン、マスク、キャップと大き目の覆布を使用する
③輸液関連器材の消毒はアルコール製剤を使用し、中心静脈カテーテルの交換は定期的に行うのではなく、感染症状など抜去の必要性がある場合に交換する
④カテーテル挿入部は0.5%ヘキザックアルコール液を用いる
2)カテーテル挿入部の皮膚の管理
①カテーテル挿入及び挿入部の皮膚処置で用いる消毒は、0.5%ヘキザックアルコール液で行う
②カテーテルを挿入した日は、滅菌されたガーゼでドレッシングする
③翌日、皮膚の状態観察を行い発赤および、汚染がない場合サージカルフィルムに変更する
④サージカルフィルム使用時は、汚染あるいは剥がれたら交換。または7日毎の交換
ガーゼにてドレッシングする場合は、汚染がなくても2日毎の交換
⑤交換時は未使用で清潔な手袋または滅菌手袋を使用する
3)輸液ラインの管理
①カテーテルにクレーブコネクターを接続後輸液ラインを接続する
②輸液ラインとクレーブコネクターの消毒には消毒用エタノールを用いる
③輸液セットは7日毎に交換する
4)病棟における薬剤混合法
高カロリー輸液をはじめとする静脈注射製剤の混合を行う際の汚染を防ぐように注意をする
①処置台は、消毒用エタノールで消毒する
②実施者は、手洗いを十分に行い、非滅菌手袋を着用して作業を行う
2末梢カテーテルの管理
1)カテーテル及び挿入部位の選択
①上肢の静脈を使用する方がよい
②カテーテルは、可能な限り細径のものを使用する
2)カテーテル留置期間中の管理
①静脈炎の徴候(発赤・腫張・疼痛)がある場合は、速やかにカテーテルを抜去する
②カテーテル挿入部は、滅菌ドレッシング(サージカルフィルム)で被覆する
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2007-02-01T23:45:56+09:00
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施設清掃について
https://w.atwiki.jp/makiokahp/pages/39.html
*施設清掃について
1院内環境整備について
院内における空気調和(空調)および給湯設備の適切な管理等、感染対策に有用な建築設備が整備され、清掃や環境管理が適切に行われる必要がある。
病院の環境整備の基本は清掃であり、広範囲の環境消毒はしてはならない。血液・体液による汚染がある場合は、汚染局所を清拭除去し消毒を行う必要がある。
消毒薬の噴霧、散布、薫蒸(くんじょう)や紫外線照射などは効果が不確実であり、作業者への危険性もあり、院内で実施してはならない。
粘着マット、薬液浸漬(やくえきしんせき)マットは感染防止効果が認められていないため使用する必要はない。
したがって、現在では人間の手が日常的に触れる環境表面を除いては、環境を消毒する意義はほとんどないと考えられている。
2日常的な環境の清掃と消毒
1)手が触れる環境表面(ベット柵・床頭台・ドアの取っ手・水道のコック・手摺など)は、日常的な清拭を行い埃や汚れを取り除く。その際、消毒薬を用いる必要はない。
2)手が触れない床などの環境表面は、最低1日1回の日常的な清拭を行い、埃や汚れを取り除く。
3)カーテンやその他の環境は、目に見える汚染があるときや、美的に保つ必要が生じた場合には洗濯をする。
4)換気口や窓の格子なども、日常の清掃によって埃が蓄積しないようにしておく。
5)血液・体液で汚染された環境表面は、ただちに手袋をはめて雑巾か紙を水で湿らせ、肉眼的に見えなくなるまで除去(雑巾は捨てる)。次亜塩素酸ナトリウム製剤(ハイター・サンラック等)を用いて清拭消毒する。その後必要であれば水拭きを行う。
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2007-02-01T21:43:17+09:00
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針刺し事故対策
https://w.atwiki.jp/makiokahp/pages/15.html
*針刺し事故対策
医療現場では、血液体液曝露事故(針刺し事故)による血液由来ウイルスによる職務感染は、受傷者の心身両面に与える影響も大きく、場合によっては生命が脅かされることもあり、血液体液曝露事故防止対策は感染上、さらに労働安全上でも重要である。
**血液曝露事故防止対策の基本
1 スタンダードプリコーションに基づいた防止対策で実施する
2 鋭利器具(注射器、メスなど)の取り扱いに注意する
・注射針のリキャップは禁止
やむをえず、リキャップする場合はワンハンドリキャップする
3 廃棄物の取り扱いに注意する
・廃棄物は正しく分別する
・感染性廃棄物の取り扱い(収集・保管・運搬・処理)を適切に行う
・廃棄容器・袋に詰めすぎない
**血液曝露事故後の対応
発生直後・・安全衛生委員会針刺し事故マニュアルに沿って行動する
1)皮膚に刺した場合は、刺した皮膚部分の血液を絞り出す
口で吸ってはいけない(口腔粘膜から吸収されるため)
2)石鹸と大量の流水でよく洗う
3)眼に入った場合には、ただちに流水で洗う
4)口に入った場合には、大量の水ですすぐ
5)所属長に報告する
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2007-02-01T20:43:02+09:00
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患者配置と移送
https://w.atwiki.jp/makiokahp/pages/13.html
*患者配置と移送
感染症を有する患者に対しては、感染症の種類や感染経路に応じて対策を立て、環境への汚染を防止する必要がある
感染経路別予防策
**接触感染
接触感染は患者との直接接触(患者の皮膚に直接接触する処置、体位交換、入浴など体の接触等)あるいは、間接接触(患者の持ち物、着衣、ベット柵、テーブルなど)によって起こる。
1個室隔離とする
2個室隔離ができない場合は、同じ微生物による感染者を1つの部屋にし管理する
31.2の管理が不可能であれば、病原体の毒性や排菌量、同室者の感染リスク、病院あるいは病棟における感染対策上の重要性などを考慮し病ひつの配備を行う
4患者が室外に出るときは、十分な手洗いと排菌部位の被覆に努める
5食器、ごみ、タオル、リネン類は、血液等の付着がなければ通常の処理でよい
6聴診器や血圧計などは患者専用とする
7患者退院後は病室の清掃は通常でよいが、手が触れる所は十分清拭する。ドアノブ・ベット柵など、日常的に触れる箇所はアルコールを持ちいれ一日一回以上清拭をする。
**飛沫感染
飛沫感染とは、咳・くしゃみ・会話・気管吸引にともなって発生する飛沫が経気道的に粘膜に付着し、それに含まれる病原体が感染することをいう。飛沫経路は5ミクロンより大きいため飛沫する範囲は約1m以内であり、床面に落下するとともに感染性はなくなる。
1個室隔離とする
2個室隔離ができない場合は、同じ微生物による感染者を1つの部屋にし管理する
31.2の管理が不可能であれば、患者ベットの間隔を2mあける。あるいはカーテンによる仕切りを設ける
4感染性を有する期間の患者は、室外に出ることを制限する
5やむを得ず室外に出るときは、サージカルマスクを着用させる
6医療従事者が患者から1m以内で医療行為をする場合はサージカルマスクを着用する
**空気感染
空気感染とは微生物を含む直径5ミクロン以下の微小飛沫核が、長期間空中を浮遊し空気の流れによって広範囲に伝播される。したがって、病原体が空気の流れによって運ばれ、感染源の患者と同室あるいは遠方の感受性のある患者が、これを吸引し感染するのを防ぐ対策が必要である。
当院はトイレ付の個室が無いため、他院へ搬送することとなる
・搬送時は、サージカルマスクを患者に付けてもらう。
・医療従事者もN95微粒子用マスクの着用および手袋・ガウンも着用する。
どの感染に対しても患者・家族への説明を当院の説明用紙にて説明を行う。
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