和久の長い五月病 - 青学野宿愛好会のHP（３個め）

◎予兆

新年度が始める前の春休みに、僕らはタイ合宿へ行ってきた。その年の企画皆勤であった和久は当然それについてきて、無難に二週間を過ごして帰っていった。しかし僕らはある変化に気づく。和久はタイに行って何かが変わったと・・・。

◎新年度
例年通り新歓をこなし、五月。一般的に学校生活や仕事に慣れない学生や新入社員は五月病と呼ばれる倦怠期に陥る、そんな時期である。
しかし普通学校生活や仕事も板についてくる二年目はそんなものお構いなしである。

だが、彼にはそんな常識は通用しなかった。

発端は野宿ヒーロー決定大バトルすごろくレースである。
前年度からヒッチハイクレース、新潟、瀬戸内海、タイなど全ての企画皆勤の和久が、用事があるといってついに欠席したのである。

はじめはしずかさんなどが女でもできたのかーなんて馬鹿にしていたが、次の代々木公園野宿にも顔を表わさなくなった。
彼はふさぎこんでいたのだろう。

(つづく)

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