2010年、春

青学野宿愛好会では初となる海外企画「タイ現地集合合宿」が行われた。
これは、その間に日本に残りヒッチハイクで屋久島を目指した男の話である。

そう、あの時俺はヒッチハイクに夢中だったんだ。
去年の夏に、初めてのヒッチハイクで京都に行き、自分の親指の力に魅了された。
他人の車、他人の運転、他人のおかげ。
全て人任せな旅ではあるが、どこか遠くに、とにかくがむしゃらに親指を天に向かって突き上げたのだった。



第一章  出発

最初に、大学でいつも一緒に行動を共にしている優作がこの話に食いついてきた。
「大阪帰るからヒッチハイク乗せてってや~」
大阪出身の彼にとって、タダで帰省ができるのは好都合だったのだ。
すべて人任せな旅と思っていたが、もっと人任せなやつが現れた。
そんなこんなで、大阪までの二人旅が始まる。

出発地は青山キャンパスの前に決定。
野宿企画の出発前と同様に、守衛さんに頼んで記念撮影を済ませてから246沿いでヒッチハイクを試みるが、人目が気になる。。。
ということでそのまま246を徒歩で移動し、池尻大橋あたりでヒッチハイク再開。

そこでこの旅1台目の車がとまってくれた。
「ナニシテル?!」
たぶんそんな感じだったと思う。いや…
「ノッテキナヨ!!」
みたいなのだったか?
とりあえず、カタコトの日本語で俺たちは声をかけられた。
乗せてくれたのは中国人の宇田さん親子。
俺は前の京都までヒッチでも中国人に乗せてもらってるし、24hヒッチでジョペスと福岡行ったときはブラジル&ペルー人に乗せてもらっているし、日本にいる外人さんはヒッチハイクに寛容である。
めちゃくちゃ優しい二人と車内では中国語講座!
長津田らへんまで乗せてもらってから最後は
「再見!」
で別れた。
初ヒッチハイクをした優作もだいぶノってきた。
ヒッチ再開。

2台目拾ってくれたのは、音楽関係の仕事(作曲とか編曲)をしてる方、とその彼女さん!
横浜町田のIC前までだったので車内の時間は短かったから、あっちからの質問とかだけでほとんど終わってしまった。
俺の「野宿サークルやってます」みたいなのにいちいち入れてくれる
ホームレスと変わりないでしょ?」
みたいなツッコミになにも否定できない自分を発見した。
最後は
「曲作るようなことがあったら連絡してww」
って感じで名刺をもらった。イケメンですね。






ちょっとずつ書きます。駿。




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最終更新:2011年02月04日 23:33