FIPへのインターフェロンの効果に関しては
本当に効果があるものなのか
インターフェロンの応用当初から議論がありました。
実際にFIPへインターフェロンの投与を経験したことのある
何人かの先生に伺ってみてわかったことをメモしておきます。

1.インターフェロンとは、

ウイルス感染の初期に投与すれば
ウイルスの増殖を抑える効果があります。

2.FIPへの効果に関しては
統計学的に有意に効果があるという
結論を出せるほどには、
残念ながら効果があがっていません。
治癒に向かった症例もありますが
インターフェロン単独でFIPに治療を行うことは
まずないので、治癒例でも一概にインターフェロンの
効果によるものとはいえないのが現状です。
あまりFIPへの効果に関しては、学術的な根拠も
見つからず、漠然と「ごくまれに効いたこともある」
といううわさで、いちかばちかで使っている、というのが
現場での本音のようです。
また、まれにFIPは自然治癒の報告もあるため
インターフェロン自体での効果かどうかは
疑わしい、との意見も。

3.仔猫への効果はほとんど期待できない
成猫への使用でごくまれにステロイドとの併用で
治癒に向かう症例がある。
(インターフェロン単独でこの効果があったのかは
不明)

*
4.インターフェロンそのものの効果に懐疑的で
一切使用していない病院も、ある。
最終更新:2006年10月27日 23:10