フードとの関連を疑わないため
いつまでも治らない、
「原因不明」(本当は不明ではないのですが)
の病気は、臨床獣医の世界では数多くあります。

代表的なものはアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患と
慢性的に繰り返す嘔吐、下痢などの消化器症状。
深刻なものには肝障害、腎障害などがあります。

アレルギー疾患による皮膚病には、
複数の原因が関与していることが多く、
一概にフードだけの改善でよくなるとは言いがたいのですが、
本来であればまっさきに疑ってよいフードに関しては
なぜか獣医療では軽視される傾向にあり、
免疫抑制、抗生物質の対症療法だけに終始するパターンが多いため
薬容量はどんどん上昇し、症状のコントロールに
飼い主さんも非常にエネルギーを使うことが多いようです。

大きく分けて、環境中の抗原 例えばホコリや花粉などに
大して起こすアレルギー性皮膚炎をアトピー性皮膚炎、
経口で摂取するものに対して起こるアレルギー性皮膚炎を
食物アレルギー性皮膚炎と、言います。

これら発症の機序は異なっても
同じIgE抗体を産生し、体内で一つのコップに
たまっていきます。
このコップからあふれると
手足を舐める、大腿部をかむ、顔をこすりつける、
外耳炎が治らない、わき腹をかゆがる
などの症状が起こってきます。

これまで、アレルギー検査をしてきた結果で、
アトピー性皮膚炎と食物アレルギーは
症状の決め手となる要因に偏りはあるものの
ほぼ100%の個体で併発しています。


このコップには、合わないご飯を食べていれば
常に一定量のIgEがたまっている状態になります。
そして、季節的に花粉と遭遇したり、ノミに咬まれたりして
一過性にIgEがそのコップにどっと注ぎ込まれると
本当は1年中反応はあっても症状として出てくるのは
季節性が存在したりするのです。

’’季節性があるからフードのせいではないのでは、ないのです。''

だから。
合っているご飯に変えれば、コップにたまっている
IgEをかさ下げすることができ、
どうしても避けられない環境アレルゲンに対する反応を追加しても
症状を抑えたりすることが、できるのです。






肝臓や腎臓への影響は、毒物の代謝器官である肝臓、
ろ過排泄器官である腎臓への影響は
悪質フードに含まれる化学防腐剤の質の悪さや量を
考慮していただければ(別項にて後述)
細かい機序説明抜きにも想像しやすいのでは。

原因不明の肝酵素の値の上昇とフードとの密接な関連に関して、
具体的なデータは、誰も取っていないようですが
経験則から分かっている獣医師もいるようで
肝酵素の値の上昇が見られた場合、まずは手作りフードに変えて経過観察をする
病院も日本でも実際にあります。
(アメリカではわりとメジャーな手法みたいです)

フードで痛めつけた内臓を、さらに投薬で痛めつけ、
生涯薬漬け、にしてしまう危険性は大いにあるのです。





動物病院の多くは、アトピーなどのアレルギー性皮膚炎には
ステロイドを第一選択にしています。
教科書にもそう載っています。

でも、私の個人的経験で言えば
症状の軽いものにはフードチェンジ。これで十分です。



1.危険なフードを食べさせるとどうなるの?

2.要注意な原材料

3.じゃぁベストなフードはどれ???

4.処方食を作っているメーカのフードは絶対に安全なのか

5.主要プレミアムフードの原料は

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最終更新:2007年01月02日 15:25