ミハエル | ……。 |
アルト | 撃てぇ!!ミシェル!!! |
トライアングラー(オープニング)
スタッフ | いやぁ~すばらしい。まさに妖精だ。こちらに目線もらえますか?ミス・シェリル。 |
アルト | ドキュメンタリーだか何だか知らないが、なんで俺達の練習の時間が削られなきゃなんねぇんだ? |
グレイス | 感謝するわ。あなた方の練習時間を譲ってくださって。 |
アルト | 何っ! |
ミハエル | あなたのような美しい方がお困りだと聞いたら、放っては置けませんよ。ミス・グレイス。 |
グレイス | まぁ、お世辞がお上手。 |
ミハエル | お世辞なんかじゃありません。本当にお美しい。 |
グレイス | えっと……。 |
ミハエル | ミシェルと、親しい友人は皆そう呼びます。 |
グレイス | …ミシェル・ブラン。そう、あなたが…。 |
ミハエル | 僕のことをご存知だとは光栄だな。 |
グレイス | あの、残念だったわね。お姉さん。 |
ミハエル | ! |
アルト | おいミハエル。なんで俺達の班にシェリルなんか入れた。 |
ルカ | やめましょうよ、アルト先輩。今一応任務中なんですから。 |
アルト | いい加減こいつの適当なやり方には頭にきてんだ。 |
答えろよミハエル。お前がシェリルのマネージャーを口説くだしにしようとか、そんな半端な理由なら承知しないぜ! | |
ミハエル | ギャーギャーうるせぇなっ!! |
ミハエル | 半端なのはどっちだよ。家から逃げて、趣味で戦争やってるお姫様が。 |
アルト | ミハエル、てめぇぇ! |
新統合軍 | メーデー、メーデー。こちら新統合軍。アンバー3。バジュラと遭遇した。救援を求む。 |
アルト | 俺が押さえる。 |
誰が趣味で戦争なんかやるか! |
ミハエル | ルカ、ゴーストのデータをまわしてくれ。 |
ルカ | 了解。 |
ミハエル | あの馬鹿がおとりになってるうちに、俺が狙撃で片付ける。 |
ミハエル | アルト、バジュラの動きを封じろ!狙いが定まらねぇ。 |
アルト | 分かってるよ、うるせぇな! |
もらったッ! | |
ミハエル | そのまま押さえてろ。今片付けてやる! |
アルト | お前の援護なんかいるかぁ!!俺一人でやれる! |
ミハエル | ふ。任せろよ。俺は女も弾も一発必中さ。 |
グレイス | (残念だったわね、お姉さん) |
ミハエル | あ……っ。 |
ルカ | ミシェル先輩、バジュラが。 |
ミハエル | !? |
アルト | ミハエルてめぇ!!味方を撃つなんてどういうつもりだよ!一発必中って吹いてたくせに、ワザとやったのかぁ!! |
ミハエル | …な訳ないだろ!! |
大統領 | バジュラの巣だと? |
レオン | はい。この付近の宙域に小規模な巣、もしくは前進基地が存在するのではないか、と。 |
大統領 | だが、度重なる戦闘で各種資源、特に水の供給が不安定になっている。我々が抱える問題はバジュラだけではないのだぞ。 |
レオン | ですが、窮乏をもたらしているのもバジュラです。フロンティアのみならず、全人類の脅威。 |
レオン | 我々はもっと彼らを知らなければならない。違いますか?大統領閣下。 |
ネネ | いやですねぇ最近、出動が多くて。 |
クラン | 何を言うネネ。バジュラ相手ならまだ気楽だろうが。 |
ネネ | え? |
クラン | 我々の先代は、同胞のゼントラーディと戦ったんだぞ。皆が人類と共存の道を選んだわけではないのだ。 |
アルト | フレンドリーファイアなんて冗談じゃないぜ。俺を殺す気かよ!あ?何しかとしてんだ。なんとか言ってみろよっ!! |
ルカ | だめですよアルト先輩。ミスは誰にでもありますよ。 |
アルト | ミスで殺されてたまるかよ。それにこいつはミスなんてしない。狙撃のセンスは姉貴譲りって自慢してたんだからな。 |
誤射も血筋か!! | |
ミハエル | ってめぇぇええ!! |
アルト | うあッ!っく。 |
ミハエル | もう一遍言ってみろよっ! |
アルト | ッフ。何度でも言ってやらぁぁ!ご自慢の狙撃センスもミスしてりゃ世話ないぜ |
ネネ | お姉さま。 |
ミハエル | なんだとぉっ!!!黙れぇぇ!!!! |
ミハエル | くそ、ふざけやがって! |
ルカ | あぁ、やめて…やめてください、ミシェル先輩! |
ミハエル | くそ、くそぉ、くそぉぉお!!うぉおおおーーー!! |
クラン | ミシェル……。 |
ナナセ | 早乙女君たちお休みでしたね。 |
ランカ | うん、なんかバイトが凄く忙しいんだって。 |
ナナセ | そうですか…。残念ですね。 |
ランカ | うーん。 |
ナナセ | ランカさん? |
ランカ | え?な…何?ナナちゃん。 |
ナナセ | 今日は娘娘のバイト来られるんですか? |
ランカ | あ、ごめんね。これから作戦会議なの。 |
ナナセ | 作戦会議? |
ランカ | 社長が画期的プロモーションの方法を思いついたって言うから。 |
カナリア | 全治2週間。ミシェルか?派手にやったようだな、ずいぶん。 |
アルト | いい加減なんだよ、どいつもこいつも。こそこそ陰から撃つだけで、それすら出来ない奴が。 |
金稼いで女にモテたいだけなら、とっとと二種免取って旅客機でも飛ばせばいい! | |
なんだってあいつこんな所にいやがるっ!! | |
カナリア | 理由が必要か? |
アルト | えぇ? |
カナリア | 皆、基本的に訳ありだ。同じだろ、お前も。 |
ミハエル | うおおおああああああ!! |
ミハエル | っち。 |
クラン | もう就寝時間だぞ。 |
クラン | 眠れないのか? |
ミハエル | お節介なら勘弁してくれ、クラン。相手する気分じゃない。 |
クラン | 私はただ…お前がジェシカのことで。 |
ミハエル | 関係ない。たぶん、寝付けないのは一人寝が寂しいせいかもな。 |
クラン | またお前はそういう。 |
ミハエル | それとも何?クラン、お前が今夜相手をしてくれるとでも言うのかぁ? |
クラン | っま。 |
ミハエル | っと、無理か。マイクローンになったお前に手出したら、淫行罪で捕まっちまう。 |
クラン | (パシッ!) |
ミハエル | 何すんだよ!! |
クラン | バカっ!! |
アルト | ギャラクシーを忘れさせないため? |
シェリル | そ。大衆ってのは移り気で忘れっぽいからねぇ。「銀河の妖精、故郷のために銃を取る」これならインパクトあるでしょ。 |
アルト | ダサくてな。 |
シェリル | っま、お黙り。それに一度、学校ってのにも行ってみたかったし。 |
アルト | 一度? |
シェリル | ふ…フロンティアのっていう意味よ。だいたいそう言うあんたはどうなの?もう軍隊に入っているくせに。 |
アルト | 軍隊じゃない。SMSだ。 |
シェリル | 私から見れば同じよ。なのになんで学校に来てるワケ?っていうか、そもそもなんでSMSに入ったのよ。 |
ミハエル | (半端なのはどっちだよ。家から逃げて、父親から逃げて。趣味で戦争やってるお姫様に) |
アルト | 逃げている訳じゃない。俺は。 |
クラン | アルト。ミシェルはまだ戻ってないのか? |
アルト | あぁ。訓練とか言って出て行ったらしいが、どうだかな。 |
クラン | アルト。お前ミシェルのこと好きか? |
アルト | ん? |
ランカ | ランカ・リーです。このたび私デビューします。よろしくお願いしまーす。 |
よろしくお願いします。お願いします。お願いしまーす。 | |
ランカ | お願いします。よろしくお願いしまーす。ランカ・リーです。よろしくお願いしまーす。 |
お願いします。ランカ・リーです。 | |
ランカ | よろしくお願いします。よろしくお願いしまーす。デビューします、ランカ・リーです。 |
よろしくお願いします。お願いします。 | |
社長 | いや~いい仕事です。さすが伝説のメイクアップアーティスト。まさかランカちゃんのお知り合いだったとは。 |
ボビー | にしてもショボいわねぇ。プロモーションならもっとやり方があるでしょうに。せめてネットを使うとか。 |
社長 | いや、それがですね。サイトを立ち上げたり、プロモを流そうとすると、なぁぜかすぐハッキングされて。 |
ボビー | いいこと、あの子は私の大事な人の妹なの。仇や疎かにしたら、殺すぞぉぉおお!!! |
社長 | !!!!!!! |
ランカ | よろしくお願いします。お願いします。 |
ランカ | あっ。あの…。 |
ランカ | あれ?あれ? |
オズマ | 学者たちによれば、この宙域に奴らの巣のようなものがある可能性が高いそうだ。 |
オズマ | 今回の任務はそいつを発見、調査し、可能なら持ち帰ることだ。手分けして捜索に当たる。早い者勝ちだ。しっかりやれ。 |
一同 | 了解! |
クラン | …ミシェル。 |
ルカ | いいんですか?二人にしちゃって。 |
オズマ | ビビるスナイパーも後ろを信用できんアタッカーも、使い物にならん! |
グレイス | パープル1。α1104のネスト(巣)を破壊し、サンプル回収を阻止しろ。 |
ブレラ | Ja。 |
クラン | 難破船? |
クラン | ビンゴ!。 |
ランカ | よろしくお願いしまーす。ランカ・リーです。よろしくお願いしまーす。 |
クラン | は!? |
クラン | 何っ!? |
ブレラ | フフフ。 |
クラン | はぁぁぁああああ!! |
ミハエル | 邪魔は入らないぜ。やるか?昨日の続き。 |
アルト | (ミハエル……) |
ミハエル | クランっ! |
アルト | 先に行くぜ。援護を頼む。 |
クラン | っ何者だ! |
アルト | あの機体…間違いない! |
ミハエル | クラン! |
ブレラ | フフフ、遅い。 |
クラン | 舐めるな。そこだっ! |
ブレラ | っく。 |
クラン | 取った。 |
ブレラ | フフフ。 |
ミハエル | っく、速過ぎる。 |
アルト | クラン!! |
クラン | …化け物め。 |
ブレラ | フ、他愛もない。 |
アルト | 俺がおとりになる!聞いたぞ。一発必中なんだろ。お前も、お前の姉さんのジェシカも。 |
ミハエル | !?クランか。あのお節介め。 |
ミハエル | くそぉ。うまく射線に入れてきやがる。 |
アルト | ふざけるなぁああ!くらえーーーッ!! |
ミハエル!撃てっ!姉さんを超えろ!! |
クラン | 早くに両親を亡くしたミシェルは、姉のジェシカに育てられたんだ。とても仲の良い兄弟だったよ。 |
アルト | なんであんたが。 |
クラン | 幼馴染なんだ。ミシェルとは。 |
クラン | ジェシカは優秀なスナイパーだった。だが、ある作戦で、フレンドリーファイア、味方を撃ってしまった。 |
自分の上官で、不倫関係にあった恋人を。 | |
アルト | あった? |
クラン | 間の悪いことに、その直前に別れ話を切り出されていたんだ。 |
アルト | まさか。 |
クラン | あぁ。誤射ではなく故意ではないか。そう疑われたジェシカは軍法会議にかけられた。そして、自らの命を…。 |
クラン | ミシェルも探し続けているのかもしれない。フレンドリーファイアの真実をな。 |
クラン | 撃って…。 |
アルト | 撃て、ミシェル。撃つんだ。 |
撃て!ミシェーール!! | |
ミハエル | くっ。 |
ブレラ | なッ! |
ミハエル | 俺にはまだ分からない。姉さんが何を思って、あの時、引き金を引いたか。 |
ルカ | ミシェルせんぱーい。おはようございまーす。 |
ミハエル | よく逃げなかったな。 |
アルト | フ、よく撃ったな。 |
授業に遅れちまう。とっとと行くぜ、ミシェル。 | |
ルカ | え? |
ミハエル | あぁ。 |
ルカ | 今、確かミシェルって。 |
ミハエル | (でも、いつか分かるかもしれない。そうだろ、姉さん) |
ダイアモンド クレバス(エンディング)
予告 | プロトカルチャーと人類との秘められた出会いの記憶が、半世紀を経て今蘇る。 |
次回「レジェンド・オブ・ゼロ」伝説の歌、銀河に響け。 |