ビーストハザード外伝 ~ホームグラウンド~


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「まだ終わってねェ。そうだろ?」
「死に損ないが…。もう一度地獄に叩き落としてやるぜ」

再び二人の戦いは始まった。一見すると田中が圧倒的に不利のように見えたが
相対するグリンメルスハウゼンは、何か不気味なものを感じていた

「オイハム公、てめェ、武器がねェって言ったな。よぉく周りをみてみな。何が見える?」
「あぁ…?鍋やらカーテンやら、典型的なホームセンターの品揃えじゃねーか」
「そう、その通りだ。行くぞ、田中流忍術奥儀、森羅万象…」
「何…ッ」

田中はグリンメルスハウゼンから距離を取り、日曜大工コーナーの角を曲がった
それを追うグリンメルスハウゼンの胸中には、一つの疑問が生まれていた

(“鎖鎌”術じゃなく “忍”術だと…?)

そんな彼の足もとのリノリウムが爆ぜる
そこに突き立っていたのは、タガネだった

「何ッ!?」
「タガネだ。正直手裏剣なんかより、破壊力があるぜ。…森羅万象…すべてを味方にする…ッ!」
「ほざけェーッ!」

叫ぶグリンメルスハウゼンの視界が塞がれる。カーテンである
カーテンを引き裂き、足を踏み出すと、足に割れた電球のガラス片が突き刺さる。マキビシとでも言うつもりなのだろうか
小賢しい…ならばホームセンターごと消し飛ばしてくれる。怒りに燃えたグリンメルスハウゼンの
ホームセンターという空間の中で、田中は真の力を発揮していた

手裏剣より遥かに重く、鋭いタガネがまるでアンチマテリアルライフルの如く、四方から遅いかかる
だが、それを紙一重で避け、反撃に移ろうとすると今度は釘や金槌が、飛来する
有利であったはずのグリンメルスハウゼンは、一転して防戦に追い込まれていた

「ありえねェ…データーと違い過ぎる…これがホームセンターの力だっていうのか…」

事態を飲み込めないグリンメルスハウゼンだったが、突如ある事を思い出す
ホームセンターには鎖と鎌、両方置いてあるのだ。この状態で奴に再び得物を手にされるのは、間違いなくまずい
それに気づいたグリンメルスハウゼンは、田中の重雨の如く攻撃を無視し、一目散に売り場に向かった

「間に合ったか…悪いがこいつらには消えてもらう!エクスプロージョン・ノヴァーッ!」

グリンメルスハウゼンの怒号と共に、売り場は吹き飛び、成層圏を超え熱層で鎌や鎖は燃え尽きた
とりあえず、これで鎖鎌は作れまい。この要領で売り場を順に吹き飛ばせば、奴の攻撃は手詰まり…!
グリンメルスハウゼンは、その小さな体躯を生かし、順番に売り場を破壊して回った
一つの売り場が消えると共に、田中の攻撃が弱くなる
激しい攻防の末、ついにガーデニングコーナー以外全ての売り場が消えたのだった
そしてついに、ガーデニングコーナーも吹き飛ばされようとしていた

「勝った!てめェにもう武器はねぇ!俺の勝ちだァーッ!」
「いいや、俺の勝ちだ」

グリンメルスハウゼンの上半身が宙に舞う
田中の手には、一本の包丁

「隠し…もってやがった、か… 闘いの中で、気を許しちまったな。戦士の心得って奴を忘れちまったぜ…」
「グリンメルスハウゼン…」
「ひとつ…教えてくれ、ただの包丁なんかで俺の皮膚は殺れねェ…どうなってやがる…」
「鎖鎌を使えるって事は、全ての武器を使えるって事だ」
「へ… 笑えねェ…」

ゴールデンハムスター グリンメルスハウゼン 7ヵ月 コーナンにて死す
その報告は、ビーストハザードに衝撃を与えるのであった
そして、いっけいはホームセンターにおける田中の戦闘力を見誤っていた事を
素直に恥じた。田中は尊敬に値する人格と強さの持ち主だったのだ

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