真北の大冒険 > 第43話 日本人民軍再び


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アシュナード2世率いる世界政府に東京を爆撃された日本。その前話より翌日、星川家では
「えっ、この俺が日本人民軍に」
弘、真北からの通話で日本人民軍への勧誘を受ける。
「悪い、どうしても一人足りないんだ」
「でもさぁ、俺もう名鉄に内定してしまったんだ」
「いや、日本人民軍は政府公認の防衛組織だ、そのため有事の際は本業すっぽかして入隊しても本業から給料がもらえる制度もあるんだ」
そう、デイン戦争における日本人民軍の功績が認められ、政府は自衛隊に並ぶ防衛組織として日本人民軍を承認したのである。
「ああ、そうなんっすか」
「うん、名鉄のお偉いさんもそのことをご存じだそうだ」
「でも、家族や友人がどう言うか・・・」
「心配すんな、天知さんがちゃんと面倒見てくれはる」
「そうか」
「だから、入ってくれ、頼む」
「うーん」

それから3週間ほどが経ったある日の朝の寝屋川。真北は乗務訓練の前に、突然助役に呼び出された。
「何でしょう」
「島田よ、社長が日本人民軍入隊の許可を下された。これで乗務員訓練はしばらく小休止ということになる」
「えっ、本当ですか」
「うん、昨日は本社に天知さんも来ていらして、そこで社長と直接対談した結果だ。」
「そうですか」
実は、今日が日本人民軍の結成式の日である。真北の入隊許可の話は直前まで持ち込まれたのである。なので大急ぎで神奈川の三崎口まで行くことになる。
「さあ、今すぐ三崎口に行くんだ」
「わかりました」
真北はすぐに荷物をまとめ、そのまま寝屋川を発ち、新幹線に乗るべく新大阪へと向かった。

11時、新大阪駅、真北は「のぞみ」に乗り、新横浜へと向かう。自由席車両の内部に入る、するとそこには
「おおっ、中原やないか」
中原脩が席に座っていた。
「久しぶりやな」
「お前もまさか日本人民軍に」
「そうだ、もちろんお前もか」どうやら2人して日本人民軍に入隊するらしい。
「中原よ、ここだけの話だ」真北、小声で中原に話す。
「どうした」
「あのな、世界政府はデイン帝国のあの国王の息子が日本のとある未開の無人島に作ったってことは知ってるよな」
「うん、そんくらい知ってるよ」
「でもどうやって運営するための資材を運んだと思うか、通商破壊とかの危険性は考えられるはずだ」
「潜水艦とか」
「そうよ、それよ、敵は潜水艦を主な輸送手段にしているんだ。」
「潜水艦ね・・・」
「デイン帝国海軍といえば空母保有というイメージが強かったが、実は潜水艦建造技術は世界トップクラスだというのだ」
「嘘や」
「実は、米軍がデイン本土に上陸する直前の話だが、アメリカの揚陸艦が2隻かやられたのも、デイン潜水艦の仕業というらしい。」
「絶対に破られない米軍の上陸艦隊が?」
「デイン海軍の潜水艦によって、舞鶴の自衛隊の護衛艦も何隻か打撃を被った。」
「ってことは、デイン海軍の潜水艦は、敵のソナーをもかいくぐるほどの静粛性やステルス性を持っているってわけか」
「そういうことだ、しかも敵の潜水艦はやたらと高速らしい。」
「高速って、ひょっとしたら駆逐艦を抜かせるほどか」
「そういうことだ」
「そんなのSFみたいだ、そういうことがありえるのか」
しかし、デイン帝国の敗戦によって軍事に関するあらゆるものが全て没収されたはず。それなのに真北はデイン軍の遺産ともいえるべき存在を世界政府が利用していることをほぼ確信していた。
話すこと2時間、新横浜に到着、2人は横浜線と京急を乗り継いで三崎口まできた。三崎口は防衛大学校や米軍基地を擁する軍事都市横須賀の隣の三浦市に位置し、その三崎口駅近くに第2期日本人民軍の訓練基地があるという。
「さて、あいつは来てるのか」真北、駅前でつぶやく。
「あいつって・・・誰よ」中原は訊く。
「ああ、名古屋で見つけた粋の良い男だ」
すると後ろから
「島田さ〜ん」と、青年の声が
「あっ、星川か」
星川弘が現れた。彼も日本人民軍に入隊するという。
「島田、彼なのか、粋のいい男というのは」
「そうだよ」
「久しぶりですね」
「紹介するよ、俺の友達の中原だ」
「中原脩です、よろしく」
「よろしくお願いします。」と、中原と星川は互いに一礼する。
「特技は何ですかね」中原は星川に訊く。
「ドッジボールです」
「ほう、ドッジボールとは」
「彼は手榴弾投げで俺に勝ちそうな肩を持ってるらしい」
「はい」
「ところで、中原の特技は」と、真北は訊く。
「乗馬やね、怪傑播磨王でやるパフォーマンスやからね」
「ああ思い出した、守山ネズミ王国でも馬乗っとったな」
「へぇ、そうなんっすか」
こうして3人は基地の方向へと歩き出した。15分後、3人は基地に到着。基地は緑に囲まれていた。門でチェックを受け、内部に入る。そこで受付をすませ、兵舎へと入る。急遽作られたためか、建物はすべてプレハブだった。兵舎で自分の割り振られている部屋を探す。すると3人は偶然同じ部屋だった。
「こんなところに作っちゃって、近隣住民からよく反対運動を受けなかったなぁ」
「みんなに頼られてる感じがする」
3人はそれぞれ自分のベッドの上に置いてある軍服を着た。日本人民軍の兵は入営時に初めて軍服に袖を通すことになっているのである。
「結成式は18時だしねぇ」
「星川、どや、居心地は」中原は訊く。
「大丈夫さ」と、星川はやや余裕の表情。
「いいか、これから世界政府との戦いが終わるまで、恋人の話はするなよ。死ぬぞ。」
「わかりましたよ」
こうして、真北、星川、中原を含む500人は運動場に集まり、結成式を迎えた。彼らの厳しい訓練が始まる。

続く
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