Todarodes pacificus
若 下校会話
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gs23
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下校会話
灯台の伝説1
●● 「やっぱり、若王子先生は
羽ヶ崎の伝説とかって
信じないですよね?
若王子「どうして?
信じますよ?
●● 「そうなんですか?
だって若王子先生は、
化学の先生だからてっきり。
若王子「伝説はメタファーです。
心の真実と言ってもいい。
どんなに科学が発達しても——
若王子「人間が自然物である以上、
内在する神話性を消し去ることは、
恐らく出来ないです。
●● 「う〜ん……つまり——
若王子「つまり、君が心で感じることが
君にとって本当のこと。
そういうことです。
●● 「わたしにとって本当のこと……
若王子先生は、
どんな伝説を信じてるんですか?
若王子「先生の伝説は
海底宇宙人説です。
……宇宙人がどうも怪しい。
●● 「…………。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
羽ヶ崎の伝説とかって
信じないですよね?
若王子「どうして?
信じますよ?
●● 「そうなんですか?
だって若王子先生は、
化学の先生だからてっきり。
若王子「伝説はメタファーです。
心の真実と言ってもいい。
どんなに科学が発達しても——
若王子「人間が自然物である以上、
内在する神話性を消し去ることは、
恐らく出来ないです。
●● 「う〜ん……つまり——
若王子「つまり、君が心で感じることが
君にとって本当のこと。
そういうことです。
●● 「わたしにとって本当のこと……
若王子先生は、
どんな伝説を信じてるんですか?
若王子「先生の伝説は
海底宇宙人説です。
……宇宙人がどうも怪しい。
●● 「…………。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
灯台の伝説2
●● 「若王子先生。
灯台の噂って、
何か聞いたことありますか?
若王子「灯台。
羽ヶ崎の灯台のこと?
●● 「はい。
いろいろ噂があるみたいで……。
若王子「灯台のことは
よく知らないけど……。
若王子「羽ヶ崎っていう地名が
はばたき市の名前の
由来になってるらしいです。
●● 「へぇ……。
若王子「先生が知ってるのは
それくらいです。
●● 「そうですか……。
若王子「今度までに、
何か考えておきます。
●● 「わざわざ、
考えてもらわなくても……。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
灯台の噂って、
何か聞いたことありますか?
若王子「灯台。
羽ヶ崎の灯台のこと?
●● 「はい。
いろいろ噂があるみたいで……。
若王子「灯台のことは
よく知らないけど……。
若王子「羽ヶ崎っていう地名が
はばたき市の名前の
由来になってるらしいです。
●● 「へぇ……。
若王子「先生が知ってるのは
それくらいです。
●● 「そうですか……。
若王子「今度までに、
何か考えておきます。
●● 「わざわざ、
考えてもらわなくても……。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
灯台の伝説3
若王子「灯台の伝説について、
先生いろいろ調べてきました。
●● 「伝説があるんですね。
なにか分かりましたか?
若王子「灯台守と、美しい人魚が
海でめぐり逢う話です。
若王子「固く再会の約束をする二人を、
運命が引き裂いてしまう。
●● 「悲しいお話なんですね。
若王子「そうですね。
でも、
良かったこともあります。
●● 「良かったこと?
若王子「もし、灯台守の方が娘で、
流れ着いたのが半魚人だったら、
ちょっとホラーです。
●● 「…………。
わっ、本当だ!
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
先生いろいろ調べてきました。
●● 「伝説があるんですね。
なにか分かりましたか?
若王子「灯台守と、美しい人魚が
海でめぐり逢う話です。
若王子「固く再会の約束をする二人を、
運命が引き裂いてしまう。
●● 「悲しいお話なんですね。
若王子「そうですね。
でも、
良かったこともあります。
●● 「良かったこと?
若王子「もし、灯台守の方が娘で、
流れ着いたのが半魚人だったら、
ちょっとホラーです。
●● 「…………。
わっ、本当だ!
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
体育祭
●● 「そういえば、
もうすぐ体育祭ですね。
若王子「体育祭です。
教員室でも役割分担があって、
先生方も準備で大忙しです。
●● 「へぇ。
若王子先生は
どんな準備をしてるんですか?
若王子「準備は、
大体、他の先生方がやってます。
●● 「え?
じゃあ、若王子先生は?
若王子「先生はフォークダンスの練習を
していればいいそうです。
それが、一番助かるそうです。
●● 「う〜ん……
なんとなく理由がわかるような……。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
もうすぐ体育祭ですね。
若王子「体育祭です。
教員室でも役割分担があって、
先生方も準備で大忙しです。
●● 「へぇ。
若王子先生は
どんな準備をしてるんですか?
若王子「準備は、
大体、他の先生方がやってます。
●● 「え?
じゃあ、若王子先生は?
若王子「先生はフォークダンスの練習を
していればいいそうです。
それが、一番助かるそうです。
●● 「う〜ん……
なんとなく理由がわかるような……。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
テスト
若王子「もうすぐ期末テストです。
勉強ははかどってますか?
●● 「えーと……
まあまあ、かな?
若王子「”まあまあ”ではいかん。
もっと頑張りたまえ。
●● 「は、はい!
若王子「…………。
●● (どうしたんだろう、
若王子先生、
今日はちょっと恐いな……。)
若王子「今の”いかん”ってところと
”たまえ”ってところが、
ちょっと先生らしくなかったですか?
●● 「ビックリするじゃないですか!
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
勉強ははかどってますか?
●● 「えーと……
まあまあ、かな?
若王子「”まあまあ”ではいかん。
もっと頑張りたまえ。
●● 「は、はい!
若王子「…………。
●● (どうしたんだろう、
若王子先生、
今日はちょっと恐いな……。)
若王子「今の”いかん”ってところと
”たまえ”ってところが、
ちょっと先生らしくなかったですか?
●● 「ビックリするじゃないですか!
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
夏休み
●● 「若王子先生は、
夏休みの予定とかあるんですか?
若王子「予定……。
あ、そうだ。
一度、アメリカに行ってきます。
●● 「わぁ、海外旅行ですか!
若王子「まあ、ちょっと、
用事を片づけに。
●● 「いいなぁ……
楽しみですね?
若王子「そうでもないです。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
夏休みの予定とかあるんですか?
若王子「予定……。
あ、そうだ。
一度、アメリカに行ってきます。
●● 「わぁ、海外旅行ですか!
若王子「まあ、ちょっと、
用事を片づけに。
●● 「いいなぁ……
楽しみですね?
若王子「そうでもないです。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
先生の誕生日
●● 「そろそろ若王子先生の
誕生日ですね。
若王子「……あっ。
●● 「”あっ”って……。
若王子「そう言えば、
もうすぐ先生の誕生日です。
●● 「忘れてたくせに……。
若王子「…………。
若王子「年は取りたくないものじゃよ。
●● 「”じゃよ”?
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
誕生日ですね。
若王子「……あっ。
●● 「”あっ”って……。
若王子「そう言えば、
もうすぐ先生の誕生日です。
●● 「忘れてたくせに……。
若王子「…………。
若王子「年は取りたくないものじゃよ。
●● 「”じゃよ”?
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
修学旅行
●● 「もうすぐ修学旅行ですね。
若王子「そうですね。
思いきり楽しんで、
思い出をたくさん作ってください。
若王子「……ああ、でも、
あまりはめを外さないように
してくださいね。
若王子「事故が起こったりしたら、
悲しい思い出になって
しまいますから。
●● 「はーい。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
若王子「そうですね。
思いきり楽しんで、
思い出をたくさん作ってください。
若王子「……ああ、でも、
あまりはめを外さないように
してくださいね。
若王子「事故が起こったりしたら、
悲しい思い出になって
しまいますから。
●● 「はーい。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
文化祭 2年・3年同じ
●● 「もうすぐ文化祭ですね。
若王子「文化祭です。
ワクワクします。
●● 「先生はどの出し物を?
若王子「クラスの出展です。
今年は何がいいかな……。
何にしよう?
●● 「そういうことは
ホームルームで決めたほうが。
若王子「それもそうですね!
アハハ!
●● 「も、盛り上がってますね……。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
若王子「文化祭です。
ワクワクします。
●● 「先生はどの出し物を?
若王子「クラスの出展です。
今年は何がいいかな……。
何にしよう?
●● 「そういうことは
ホームルームで決めたほうが。
若王子「それもそうですね!
アハハ!
●● 「も、盛り上がってますね……。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
冬休み
●● 「そろそろ冬休みですね。
若王子先生は、
なにをして過ごすんですか?
若王子「本を読みます。
●● 「本、ですか?
帰省したりしないんですか?
若王子「先生は、田舎ってないんです。
●● 「そうなんですか……。
若王子「あっ。
●● 「はい?
若王子「学生の本分は勉強。
勉強も忘れないように。
●● 「忘れてたくせに……。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
若王子先生は、
なにをして過ごすんですか?
若王子「本を読みます。
●● 「本、ですか?
帰省したりしないんですか?
若王子「先生は、田舎ってないんです。
●● 「そうなんですか……。
若王子「あっ。
●● 「はい?
若王子「学生の本分は勉強。
勉強も忘れないように。
●● 「忘れてたくせに……。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
春休み
若王子「ハァ……。
●● 「どうしたんですか?
若王子先生がため息なんて?
若王子「今、成績表をつけてるんです。
●● 「あ、そうか、
もうすぐ春休みですもんね。
若王子「誰かの評価を上げれば、
誰かの評価を下げなくちゃいけない。
これだけはどうしても馴染めない。
若王子「皆さんも憂鬱だと思うけど、
先生だって憂鬱です。
●● 「そうですよね……。
●● 「……あの、
今学期のわたしの成績は……。
若王子「…………。
●● 「あ、あの……。
若王子「先生を嫌いにならないでください。
●● 「えぇッ!?
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
●● 「どうしたんですか?
若王子先生がため息なんて?
若王子「今、成績表をつけてるんです。
●● 「あ、そうか、
もうすぐ春休みですもんね。
若王子「誰かの評価を上げれば、
誰かの評価を下げなくちゃいけない。
これだけはどうしても馴染めない。
若王子「皆さんも憂鬱だと思うけど、
先生だって憂鬱です。
●● 「そうですよね……。
●● 「……あの、
今学期のわたしの成績は……。
若王子「…………。
●● 「あ、あの……。
若王子「先生を嫌いにならないでください。
●● 「えぇッ!?
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
卒業
若王子「もうすぐ、
また春が来ます。
●● 「はい。
若王子「卒業ですね。
●● 「……はい。
若王子「高校生活は楽しかった?
●● 「はい、でも、
今はちょっと寂しいです。
若王子「いいことです。
●● 「寂しいことが?
若王子「寂しいっていう気持ちが、
自分にとって大切なものに
気づかせてくれる。
若王子「先生も最近気が付いた……。
若王子「その気持ちを大切にして、
高校生活を最後まで
楽しみましょう。
●● 「……はい。
3年間お世話になりました。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)
また春が来ます。
●● 「はい。
若王子「卒業ですね。
●● 「……はい。
若王子「高校生活は楽しかった?
●● 「はい、でも、
今はちょっと寂しいです。
若王子「いいことです。
●● 「寂しいことが?
若王子「寂しいっていう気持ちが、
自分にとって大切なものに
気づかせてくれる。
若王子「先生も最近気が付いた……。
若王子「その気持ちを大切にして、
高校生活を最後まで
楽しみましょう。
●● 「……はい。
3年間お世話になりました。
●● (……と、いうようなことを
話して下校した。)