星鋼京の軍事的展望に関して
星鋼京軍が先日行われた三方作戦“ケルベロス作戦”において、全方面へと出撃したことは国民の記憶にも新しいと思う。
特に教導パイロット部隊“専機士隊”はPPGや帝國軍へも出向し、目覚まし戦果を上げた。
その事からも、その有用性については十二分に証明されたと言えるだろう。
その有用性は、帝國軍をはじめとする帝國全体が注目している。
我々は先日の結果と各方面の期待を考慮し、その有用性を生かそうと思っています。
すなわち教導パイロット部隊を中核とした高い技術力を持ったスペシャリストの育成を。
帝國全体においては腕の立つパイロット数は決して多くないのが実情だろう。
帝國軍に頼るのみと言っても過言ではない。
ならば、今こそ我々は剣とならねばならない。
我々が長い時を掛けて作り、育て、慣れ親しんだI=Dを、自らの手で駆る時が来たのだ。
星鋼京の、そして帝國の平和を護る剣と成る時が。
今後は多くの教導パイロットと成りうる人材を育成する方針を採りたく思う。
そして、その中から成績上位の者を抽出、技術教導を目的とした機動戦訓練学校を設立し、そこで徹底した研鑽・研究を行う。
これは優れた能力を持つパイロットが、高度な教育・訓練の下で習得した技術を伝え広める事で、全体の能力を底上げすることを目的としている。
そして、騎士と言うべき機動戦闘のスペシャリストを育成することこそが、今の星鋼京が取れる国家貢献の道であると確信しています。
我々の国を見ているものは、決して少なくはない。
皇帝陛下も、宰相閣下も、悪童屋元帥も、我々を常に見ている。
我々は期待に応えられる立場にいるのだ。
ならば、その期待に応え、空を、海を、陸を往くことこそが浪漫ではないだろうか?
我々は、かつてとは違う。
我々は今ならば、真の意味で飛び立てるのだ。
故に――国民の皆も、理解を示し、共感したならば、是非とも“帝國の護り”となってほしい。
また、それらと平行して宰相府を主導に行われている歩兵強化計画にも参加する方針である。
これは、治安維持などに問題が出ぬように歩兵戦力も充実させるためである。
日々の暮らしに不安の出ぬように、有事の際の火の粉を打ち払えるように。
それこそが、今回の軍事方針の目的である。
――セタ・ロスティフンケ・フシミ 藩王
最終更新:2009年02月21日 01:03