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スレ過去ログ

本編におけるJA

JA開発部

JAで使徒を殲滅せよ!

※ファンフィクションです。

Episode:01
第三使徒戦
(まとめたので長いです)

Episode:02


EPISODE:03


EPISODE:04


EPISODE:05


EPISODE:06


EPISODE:07


EPISODE:08

我らのJA(設定など)
1 :転載 ★ :05/03/12 19:39:18 ID:???
作者名:名無しさん(522-524氏)

2 :転載 ★ :05/03/12 19:40:02 ID:???
『正体不明の移動物体は依然本所に向かって進行中』
『目標を映像で確認、主モニターに回します』

巨大なモニターに映し出される40mはあろうかと思われる巨体。
何処か無機質な感じを思わせる黒と白のコントラスト。
第三使徒。

「15年ぶり…だな」「ああ、間違いない。使徒だ」

第三使徒を目指して飛ぶVTOL戦闘機部隊。
VTOL戦闘機は全速力で使徒に接近し、搭載されているミサイルを発射する。
――全弾命中。
しかし、使徒は露ほどのダメージも受けている様子はない。

「ミサイル攻撃でも歯が立たんのか!? 全弾直撃の筈だぞ!!」 「なんてやつだ!戦闘機を後退させろ!」

国連軍の将校は机を叩きながら命令を出す。
その命令を受け、VTOL戦闘機は必死に攻撃をしつつ後退する。

『目標は依然健在。第三新東京市に向かい進行中』 『航空隊の戦力では足止め出来ません』
「総力戦だ!厚木と入間も全部あげろ!」 「出し惜しみは無しだ!何としても目標をつぶせ!」

重戦車部隊も砲撃に加わる。
国連軍の猛攻が続くが使徒には何の効果もないように見える。
尚も執拗に続く攻撃。
鬱陶しかったのか使徒は次々と発射されてくるミサイルを鬱陶しげに払う。

「何故だ!?直撃のハズだ!」 「戦車大隊は壊滅、誘導兵器も砲爆撃もまるで効果無しか…」
「駄目だ!この程度の火力ではらちがあかん!」

「やはりA.Tフィールドか」 「ああ、使徒に対し通常兵器では役に立たんよ」


3 :転載 ★ :05/03/12 19:40:11 ID:???
一人の将校が電話を取る。

「…分かりました。予定通り発動致します」

モニターに映る閃光。

「やった!!」「残念ながら君達の出番は無かったようだな」

『衝撃派、来ます』

画像にノイズが走り、乱れる。

「その後の目標は?」『電波障害の為確認出来ません』
「あの爆発だ、ケリはついている」『センサー回復します』
「爆心地にエネルギー反応!」「何だと!?」
「映像回復します」

煙の中から現れるほとんど攻撃前のまま残っている使徒。
その光景に驚愕する将校達。

「我々の切り札が…」「何て事だ…」「化け物め!」

「予想通り自己修復中か」 「そうでなければ単独兵器として役に立たんよ」

使徒はモニターを破壊。

「ほう、大した物だ。機能増幅まで可能なのか」「おまけに知恵も付いたようだ」「再度進行は時間の問題だな」


4 :転載 ★ :05/03/12 19:40:19 ID:???
国連軍の切り札であったN2爆雷でも殲滅する事は出来なかった。
誰もがネルフへ指揮権が移るのは時間の問題だと思った。
静寂を壊すかのように再びかかってくる一本の電話。
指揮権の譲渡だと思い、憎々しげな顔をしながら一人の将校がそれを取る。

「何だ? …っ!?な、何だと…?
 馬鹿げてる!!民間の事業団体?本当なのかそれは?!
 ………確認がとれた?……くそっ、日本政府の連中は一体、何を考えている……」

電話を切る将校。
声を荒げて電話に叫んでいた様子を見て
誰もが予想されていない事態が起きたと気がついて口を閉じる。
電話を取った将校が渋々と言った感じで口を開く。

「今から本作戦の指揮権は日本重化学工業共同体に移った」

一瞬の間の後に騒然となる司令室。

「日本重化学工業共同体とはどこの組織だ?!」「民間の事業団体?何故?」

何処からも疑問の声が挙がる。
その騒ぎの中、司令室に入ってくる人影。
司令室にいる全員に注目される中でその人物は国連軍の将校達の前に進み出る。

「…時田…とか言ったな、お手なみを見せてもらおう」

指揮権が民間企業の自分に移るとは予想してなかったのだろうか。
時田と呼ばれた人物の顔には驚きと汗が浮かんでいたが、に決心したかのように顔つきを変えて言う。

「お任せください、そのための日本重化学工業共同体です」

誰もが予想しなかった戦いが―――今、始まった。


5 :転載 ★ :05/03/12 19:41:03 ID:???
対使徒戦作戦本部、司令室。
日本重化学工業共同体に指揮権を譲渡するという事態に司令室は急に騒がしくなった。
そこにいる者にしてみれば突然現れた何処の組織ともわからないものに指揮権をとられてしまったのだ。
そう思わせるほど日本重化学工業共同体の知名度は低かった。
だが、その中でも表情を変えることのない冷静な人物が二人いた。

「まさかここで日本重化学工業共同体の名が出てくるとはな。一体、何処の組織がこんなことを……」
「日本政府が指揮権をこちらに渡すことを渋ったんだろう」

二人は本来指揮権が譲渡されたはずの特務機関NERV。
その総司令碇ゲンドウと副司令 冬月コウゾウだった。

「だが以前に報告された情報によれば
 日本重化学工業共同体の虎の子のJAは公試に向けてのテスト機すら完成してなかったはずだが…」
「フ…どちらにせよ問題ない。使徒にはATフィールドがある、JAには倒せん」

ゲンドウは手を組んだ下に冷たい笑みを浮かべ時田が出て行った扉を見つめていた。


6 :転載 ★ :05/03/12 19:41:15 ID:???
第三新東京市の外れ、日本重化学工業共同体第ニ研究室、ヘリポート。
対使徒戦の指揮権譲渡のためにわざわざ作戦本部の司令室へ行ってきた時田はヘリコプターから降りた。
屋上に設置してあるヘリポートには既に数人の技術者が時田の帰りを待っていた。

「指揮権はこっちに渡った!どうだ、実験機は出せそうか!?」

まだ動いているヘリコプターのプロペラの音に消されないように時田は叫んだ。
その言葉に数人の技術者は驚いたような顔をした後、それぞれ叫び返した。

「冷却系には問題ありません!ですが肝心の冷却水はどこから調達すればいいんです!?」
「機関部は予想されていた1,2倍の熱量を放出しています!このままではオーバーヒートします!!」
「左脚部のヒートシンクに亀裂が発見されました!!とても動く状態ではありません!」
「いきなりの本番に職員の中から多数の反対意見が出ています、とても押さえられません!!
 主任だって新型炉の危険性はわかっているんでしょう?!」
「N2リアクターはまだ満足な動作テストもしてません!いきなり対使徒なんて無茶にもほどがあります!」

湧き上がる問題点の数々。
それはわかっていたことだったが実際に突きつけられると頭が痛くなりそうだった。
しかもそれぞれが悲痛な顔をして時田の返答を待っている。
すぐに対使徒戦だった、開発主任の立場からしても弱気なところは見せられなかった。
(くそっ……俺にどうしろって言うんだ……)
心中でそう思いながらそれぞれに言葉を返す。

「冷却水は芦ノ湖の水を使え!こんな時のためにろ過装置が開発されていたはずだろう!」
「その程度の熱力は冷却水の回りをはやくすればなんとかなる、冷却水の設定を変えておけ!」
「縫合するなり接着剤でひっつっけるなりなんでもいいんだ!起動までにどうにか補修するんだ!!」
「わかっている!だが日本政府が出せと言っているんだ、出すしかないだろう?!
 自分達が造った物を信じられないのか?!造った自分達が信じないなら誰が信じるんだ!!」
「俺も内務省の万田さんや八杉さんに重々進言した!だがお偉いさんはその無茶をやれと言っている!」


7 :転載 ★ :05/03/12 19:41:25 ID:???
それぞれの技術者が納得するしないに関わらずに歩き出す、時間がないのだ。
N2爆雷での多少のダメージはあったかもしれないが使徒はすぐに侵攻してくるだろう。
(使徒が来る前に空輸してきた実験機のJAを使えるようにしなければ……)

「主任!」

後ろからかかってきた声にまだ異常があるのかと自棄気味になりながら振り返った。
しかし、そこにいた女性職員はヘリポートに残してきた技術者ではなかった。
記憶によれば確か所内の放送を担当している女性職員だった。

「主任、大丈夫ですか?顔色悪いですよ?」

その女性職員が心配そうに顔を覗き込んでいる。
どうやら隠そうとしていた疲れがが顔に出ていたらしい。

「ぁ…ああ、ありがとう」
「自分、仕事を交代したばかりで暇なんです。何かできる仕事ありませんか?」

(親切にそう言ってくれるのはいいんだが、俺に言っても……)
JA本体に関わる技術者関係の仕事なら腐るほどあるだろうが、彼女にできるとは思えない。
でも普通の職員の仕事といったら開発主任の時田に分かるわけない。

「人事部に行けばそれなりに仕事はあるだろうと思うが…」
「そ、そうでした、ありがとうございます」

開発主任に聞くというお門違いに気がついたのか。
彼女は急に焦った顔になって頭を下げて走っていこうとする。
いきなりの使徒戦となってみんな焦っているんだろう。
そこまで考えた時、急にあることを思いついて彼女の後ろ姿に呼びかけた。

「あ!すまないが、医局に行って頭痛薬を貰ってきてくれないか?」


8 :転載 ★ :05/03/12 19:41:39 ID:???
日本重化学工業共同体第ニ研究室、JA中央管制室。

『第三使徒、さらに新東京市に接近しています』
『輸送機、降下予定地まであと1分30秒』

「碌な作戦立てられませんでしたね、時田さん」
「だけどこれしかないだろう」

モニターを見ながら横にいる技術者、加藤に言葉を返す。
空輸したJAを使徒の後ろに降下後、起動。
そのまま後方からの国連軍の援護を受けて使徒に接近。
格闘による使徒撃破という作戦。

「できる攻撃が格闘だけじゃないですか」
「それでもやるしかないんだ」

手持ち武器はまだまだ開発予定、書類の段階。
殴る、蹴る。
随分昔のロボットアニメでも武器ぐらいは持っていただろうに。

「未だに正気の沙汰とは思えませんよ」
「俺もそう思うよ」

日本政府からの通達があった時を思い出す。
プロトタイプになるはずのテストベッド機すらまだ完成してませんと電話でそう何度も断った。
だが向こうは聞く耳は一切持たない。
最後には様々な問題点が指摘されてお蔵入りになった実験機を出せと言われて切られた。
(現場の苦労も知らないような役人が無茶を言いいやがって…!!)
と思わず電話を壊したい衝動に駆られた。

それが今、何とか形になろうとしている――


9 :転載 ★ :05/03/12 19:41:51 ID:???
『輸送機、降下予定地まであと30秒』
『予定地を目視で確認』

「……時田さん、自分はもう駄目です」
「どうしたんだ?」
「頭痛で頭が割れそうです」
「そうか、なら君も頭痛薬飲むか?」

さっき貰った頭痛薬を加藤に見せる。
加藤は一瞬呆気に取られた顔をした後に苦笑いしながら「貰います」と言って錠剤を飲み始めた。
不安。
ここにいる誰もがそれを抱えている。
夢が形になろうとしているのは確かだが、この状況でなんてここにいる誰も望んでない。
(……でも、やるしかない)

『輸送機、降下地点に到着しました』
『JA、降下します』

――ドォォン!

モニターにはJAがうつ伏せで倒れているのが映っていた。
給水チューブが切れないように降下するにはこの体勢が一番いい。

『JA、降下完了しました』
『損傷個所チャック、損傷個所なし』

時田は息を整えてマイクを取る。
いよいよ使徒との戦いだ、こうなってしまったら文句を言っていても仕方がない。
ちゃんと主任としての命令を下して責務を果たすんだ。
後は信じるしかない――俺たちの夢、JAを。

「JET ALONE、起動、立て!!」


10 :転載 ★ :05/03/12 19:42:00 ID:???
普通の道路より一回り中央の道路に横たわる巨体。
何年もの研究、数々の挫折と苦難を経て生み出された科学の産物。
黒色系の色に映える橙色と白のペイント。
新型炉、N2リアクターの危険性から欠陥機とされて封印された機体。

日本重化学工業共同体――俺たち――の夢の結晶。

《JET ALONE》

それに命が吹き込まれる。

(…動け…動いてくれ……)

タービンを回して唸る低い音。
モクモクと雲のように上がる白い蒸気。

その巨体はしっかりと地面に腕をついて上体を起こし、順に足を前に出して
――立ち上がった。

『両椀、両脚部の接続面、異常ありません』
『各四肢の駆動系回転軸、異常ありません』
『冷却水タンクに注水開始』
『熱量上昇80…90…100…105…』
『105で安定しました!N2リアクターは正常に作動!』
『起動用OS、エラーチェック――通りました!!』
『JA、起動!!』

管制室が驚嘆の声で包まれる。
何のメンテナンスも補修もされずに封印されていて動くかどうかすらわからない機体。
それをたった数時間で動かせるようにするどころか正常状態にまで持ってゆく。
そのことがどんなに難しいことか。


11 :転載 ★ :05/03/12 19:42:09 ID:???
モニターに映る使徒を睨む。
あれだけ大きな音を立てているのに使徒はJAを無視したまま進んでいる。
明らかに知能と意志がある。
何処へ行く気なんだ?何か目的があるのか?
元々、常識を超えている生物だから疑問は絶えない。
だがそれは今考えるべきではないと考え直してマイクを手にとる。
(これは、チャンスなんだ!)

「JA歩行、機関全速前進。右足前へ!」
『了解、歩行は機関全速前進。右足を前へ』
『バランス正常、動力、循環には異常なし』

その巨体はゆっくりとだが、しっかりと右足を前方に出した。

「よし、引き続き左足前へ。以後繰り返して歩行を続行」
『了解』

ドォォンッ――ドォォンッ――ドォォンッ――

「………壮観だな」
「そうですね、自分には子供の頃に見たアニメのロボットの姿とJAが被って見えますよ」

ドォォンッ――ドォォンッ――ドォォンッ――

ビルと同じ高さのロボットが速度を速めながら進んでゆく。
その一歩ごとにその周りの地面が揺れるのが見てて解る。
使徒の通り道にあっただけという理由で壊されている町並み。
それをしっかりと踏みしめて、確実に使徒の背後へと迫ってゆく。


12 :転載 ★ :05/03/12 19:42:18 ID:???
「国連軍に連絡しろ!使徒との戦闘距離に入った、援護攻撃を願う。とな」
『国連軍に通達完了』
『あと30秒後で使徒に接触予定』

ドォォンッ――ドォォンッ――ドォォンッ――

ドォォンッ――ドォォンッ――ドォォンッ――

――よし。

ドォォンッ――ドォォンッ――ドォォンッ――

ドォォンッ――ドォォンッ――ドォォンッ――

「JA、そのままのスピード維持、右椀部で使徒に打撃だ!」
『了解、右椀部で使徒に打撃』
『右椀部、構え完了。体重バランス移動開始、動力、循環には異常なし』

未だにこっちを見向きもしない使徒、その後姿はあまりにも無防備に見える。
このままいけば、助走の勢いと体重を込めた右ストレートが当たるだろう。
これで少しでもダメージを与えたら勝機が見えてくる。

「いけぇぇ!」

機械制御とは思えない絶妙のモーションから繰り出される右ストレート。

――バシッ!!

それは、使徒との間に突然現れた 赤い壁に 阻まれた。


13 :転載 ★ :05/03/12 19:42:30 ID:???
奇妙な沈黙が流れる。
使徒の前進は止まって、JAも殴りかかった体勢のまま動かない。
そして、誰もが注目している異様な光を発する赤い壁。

「あ、ABSOLUTE TERROR FIELD……」

誰かが呟いた言葉が聞こえた。

「!!」

その名前はここにいる誰もが知っていた。
JAを開発するための大きな課題として何度も頭を悩ませた名前。
『ABSOLUTE TERROR FIELD 略称、A.T.フィールド』
使徒が発生させると言う絶対領域、エヴァが使徒に対抗し得る唯一の兵器とする理由としてネルフが提唱する物。
実際のところ誰も存在を信じてなかった。

「化け物めっ、なんて奴だ…あまりにも非科学的すぎる」
「JAの攻撃が防がれたのか?一体どうやって!?」
「あんな薄い物で防ぐなんて無茶苦茶だ!どんな構造をしているんだ!?」
「だ、駄目だ、こんな奴に敵うわけがない……」

不安にかられてみんながざわつき始める。
管制室にいるみんなは軍人でもなんでもなく、技術者・科学者だからだ。
唯一の武器は何かについて検証し、いち早く理解すること。
だけど、その武器も通じず、いくら検証してもメカニズムや発生の方法はわからない。
解るのはただ、ただ、その恐ろしさだけ。

「計器に、計器に何か反応はあったのか?!」
「A.T.フィールド境界面において発生する空間の相転位で観測ができません!!」
「くそっ!どうにかならないのか!」


14 :転載 ★ :05/03/12 19:42:40 ID:???
俄かには信じられない、無茶苦茶な状況。
JAの格闘、右椀部の打撃を微動だ似せず、いとも簡単に止めた。
あれだけの質量を一瞬で。
全てがいきなり終わったかのように思えた。
誰もが絶望を感じた。

「みんな落ち着け!!」

知らず知らずのうちに時田は叫んでいた。
時田自身、何を言いたいのかよく分からないが何かを言わなくていけないような気がした。
そして、
ある者はすがるような目で、ある者は絶望しきった目で、ある者は嘲るような目で――
時田を見た。

「……まだ、まだ戦いは始まったばかりだ、両椀部で引き続き打撃だ!」

それだけが言えた。
負け惜しみ、無駄な足掻き、認めたくない敗北。
そんな言葉が脳裏に過ぎる。

「…………」

みんなも同じだったのだろうか、誰も何も言わなかった。

「どうした!復唱は!?」
『あ……は、はい!了解しました。両椀部で使徒に打撃続行』
『た、体重バランス移動開始、動力、循環に異常なし』

JAが再び動き出す。
息が詰まるような感覚、激しい自己嫌悪が時田を襲う。
情けない、何も言えなかった。開発主任なのに、何も出来なくて絶望している。
そんな鬱々とした気持ちでいると、心配したのか加藤が話し掛けてきた。


15 :転載 ★ :05/03/12 19:42:51 ID:???
「時田さん、アレがATフィールドですか?」
「そうとしか考えられないだろう」
「計器を見てくださいよ、科学の常識を無視するのもいいところです」
「“絶対恐怖場”とはよく言ったものだな」

モニターでは赤い壁に向かってJAが連打を加えている姿が映っている。
JAの連打は以前と赤い壁に阻まれている。
赤い壁は微動だにせず、衝撃を受ける度に薄く光るだけだった。
肝心の使徒はゆっくりとした動作で体を反転させて――

突如、赤い壁が消えた。

「?!」

連打を続けていたJAはそのまま使徒に右腕を突き出す。
使徒の胴体上部から伸びた二本の腕が一瞬で動く。
三本指が大きく開いてJAの右腕を掴み、締め上げる。

『これは――?!右腕が凄い力で圧迫されています!』
『右腕肘第二接続部及び電源供給バイパスに亀裂発生、このままでは1分も持ちません!!』

様々な計器のランプが光り、警報が鳴り響く。

「いかん!接近し敵生態の腕に左腕で打撃だ!」


16 :転載 ★ :05/03/12 19:43:06 ID:???
ギギ、ギ、ギギ……

金属が軋む音がJAから響く。
第三使徒の締め上げはどんどん強くなっている。
右椀部の装甲は歪み、ひび割れていて、ひどい状態だ。
だが、まだJAは可動している。

『了解、左椀部で使徒に打撃』
『右椀部、構え――体重バランス移動、打撃!!』

しかし、察知したかのように使徒は前進した。
そのためにバランスが崩れてJAの打撃は反れた。
右椀部を締め付けている使徒の腕部に決まらず――

――ゴッ!!

鈍い音がした。
JAの左腕が使徒の――人間で言うべき腹部――に決まった。
結果的にボクシングの本に出るような見事なアッパー。
使徒の体が「く」の字に折れ曲がる。


17 :転載 ★ :05/03/12 19:43:18 ID:???
「入ったっ!?」
「そ、そうか!攻撃中だとA.T.フィールドは展開できないのか!!」
「使徒の攻撃によるJAの被害計測は?データをこっちによこしてくれ!」
「よし、まかせろ!」
「右腕の電源供給バイパスを非常用回路に切り替えれないか?」
「!…回線は生きてる、なんとか繋げてみせる!」

中央管制室には様々な声が飛び交っていた。
さっきの絶望感は既になかった。
偶然が助けたとはいえ、使徒に打撃を与えたことには変わりない。
希望が見えた。
A.T.フィールドは貫けなくても攻撃は与えられる。
そのことに気がついた。
だから思わず時田も叫んでいた。

「今がチャンスだ、休む間を与えるな!敵生態に向けて左腕で連打だ!!」


18 :転載 ★ :05/03/12 19:43:27 ID:???
実際には一瞬の時間だっただろう。
しかし、時田の目にはゆっくりと体重移動を開始するJAの姿がはっきりと見えた。
JAの動力部が低い唸り声をあげる。
人間で言うと後頭部にあたる部分にあるパイプからは白い蒸気が吹き上がる。
その煙はそれ自体が意志をもっているようにJAの周りに吹き荒れる。
そして、それがJAの呼吸。
左腕が腰の横に配置され、両足を蟹股に開き、JAの腰がガクッと下に降りて、停止する。
『腰溜め』に構えた状態、文字通り腰を落として力を溜める状態。
それは動き出す。
使徒に比べれば遥かに脆弱な機械の塊は―――
今だに使徒に掴まれている右腕を撓らせて。
世界の最先端の技術の粋を集めた機械の塊は―――
先ほどの攻撃で装甲がへこんだのか左腕から白い火花が飛び散らせて。
その左腕を、振りぬいた。

ォォォッ――ガァッ!!

その拳は再び使徒の腹部にめり込む。
しかし今度の攻撃場所は先とは違い、そこに赤い光球があった。
その時、管制室の画面の一つを注視していた一人の技術者は信じられないようなものを見た。
使徒の瞳の奥にある暗い光が苦悶に揺らいだのだ。

「?!」


19 :転載 ★ :05/03/12 19:43:37 ID:???
使徒の生態については何もわかっていない。
実は管制室にいる全員、今日までその存在自体に半信半疑だった。
当たり前だがJAを建造するという意見書の提出時にも議論は起こった。
使徒の存在の肯定と否定から多岐に渡る議論。
その時”使徒”という名前から”もしかしたら使徒は人間を滅ぼす為に神が送り込んだ存在じゃないか?”という意見があった。
科学者はその考えに同意していた。
それが存在するとして、それ以外に他の目的があるとは思いつけなかった。
ましてや、ATフィールドという未知の物を創りだす生物だ。
そうあっても可笑しくは無い。
いや、元々生物であるかどうかすらわからない。
そんな存在に恐怖や苦痛といったものがあるとは思えなかった。

「まさか……」

ォォォッ――ガァッ!!

だが、それは画面に映っていた。
JAの右腕は使徒の腹部に吸い込まれるように入り込んでいく。
衝撃に体が震える。
使徒は確かに苦しんでいる。


20 :転載 ★ :05/03/12 19:43:51 ID:???
ォォォッ――ガァッ!!

何度も、何度も、何度も、JAの右腕は使徒に突き刺さる。
いつしか時田の足は震えていた。
額から流れ落ちた汗が目の中に入って染みる。
その汗を拭おうと右手で額を擦る。
しかし、汗は止まらない。
不審に思って右手を見ると、右手は既に額以上の汗で濡れていた。

ォォォッ――ガァッ!!

また、JAの整備工場に備え付けられたモニターを見ていた年配の技術者は感動していた。
JAが使徒と戦っている、その姿を見て心が震えていた。
彼は技術者の中で一番の年かさで尚且つロボット工学にかけては一番の知識をもっていた。
それは技術者の中で常識となっていた。
そのことから彼は仲間から親しみをこめて「おやっさん」と呼ばれていた。
今、おやっさんの顔には輝かしいばかりの笑みが浮かんでいた。
作業服を油まみれ鉄クズまみれにしてJAを製造していた頃を自然と思い出す。
何故、JAを作るのか。
あの時は仲間達と確かそんなことを話していた。


21 :転載 ★ :05/03/12 19:44:00 ID:???
「なぁ、おやっさんはどう思う?」
「N2リアクターの実装についてか、俺も危険だとは思うがやっぱり既存の炉では動力が――」
「違う、違うって」
「俺達はなんでJAを作っているかって話っすよ」
「それでおやっさんの意見も聞かせて欲しくてね」
「あー?俺がJAを作る理由だぁ?」
「そうっすよ」
「来るかどうかわからない使徒って化け物と戦わせるためってだけじゃどうかってんでね」
「ちなみに俺は人類の技術のてっぺんってのを見たいってことなんですけどね」
「そんなもん決まっとるわ」
「おお?」
「何?何?」
「ズバリ、おやっさんがJAを作る理由とは?」

そうだ、あの時俺は――。
俺は持っていたスパナだったかレンチだったかを振り回して。
仲間達に向かって笑顔で叫んだんだ。

「それが漢の夢だからだろうがぁ!!」

ォォォッ――ガァッ!!


22 :転載 ★ :05/03/12 19:44:11 ID:???
ォォォッ――ガァッ!!

ゆっくりと、だが確実に。
使徒の体に衝撃が蓄積されていく。
その光景を見ている者が一人、二人、三人と気がつき始める。
荒ぶる機械の塊が使徒にダメージを与えている。

「いけ、JA……」

そこに人類の希望の光があった。
自分達が造った、鋼の機械が火花を飛ばしながら戦っていた。
雄雄しく力強いその姿。
まるで本当に生命を持って生まれたかのような錯覚すら受ける。
再び腰が落とされる。
上半身の隙間から真っ白な蒸気が吐き出される。
瞬間、左腕で使徒の体を鋭く突き刺す。

ォォォッ――ガァッ!!

そして、ついに変化が現れた。
ピシリ、と。
使徒の赤い光球にひびがはいった。
同時に背筋が凍るような、暗く大きな怨嗟の叫びがあがった。

ォォオォオオォォオォオオォォォ―――

「これは……」
「JAの左腕のアップ画像を回して!!」
「呻き声、だと?」
「各検査機器、最大稼動だ!壊れていても動かせ、一つ残らずデータを掻き集めるんだ!!」
「中央モニターに出します」
「!、見てください、敵の光球にひびがっ!!」


23 :転載 ★ :05/03/12 19:44:21 ID:???

暗い瞳の揺らぎが一層と大きくなった。

「いかんっ――!?」

使徒に掴まれていたJAの右腕。
それがグシャリという音をたてて握り潰される。
装甲の中から出てきたコードが使徒の指に絡まって引き千切られる。
揺らぎが膨れ上がる。
使徒の両眼から光が、憎悪の光が発せられた。
モニターが真っ白になった。


ッ、ァッ―……――ッ…ッッ―――!!!


その光は、復讐の炎となった。
JAの上半身の全てを覆い、焼き尽くした。
凄まじいその光に飲まれ、JAは吹き飛ばされた。

視界に映る全ての計器が警告を示す赤色になる。
警報の一つ一つが嵐のように重なって途方もない音で鳴り響く。


24 :転載 ★ :05/03/12 19:44:37 ID:???
『前胸部から肩にかけて損壊、上腕部の一部が炭化、複数の亀裂が発生!!』
『右腕損壊、大破!!電源供給ラインの全てが応答なし、後42秒で右半身が機能停止します!!』
「くそっ!!第一装甲が完璧に破壊、第二装甲も半分まで焼かれてる!!」
「バ、化け物が、」
『JA中枢機能に損傷!運動性・機動性の低下、第1番から3番までの最終防壁破壊!!』
「冷却水機関停止、給水チューブが破損!水が流れていきません!!」
「ちくしょう!三番と五番の制御棒がイカレやがってる!!」
『N2リアクターの熱量増加、温度急上昇!!危険レベル最大!!このままじゃ炉心が!?』

JAの姿は一瞬で変わっていた。
光線の直撃を受けた上半身の状態は酷い、としか言い様がない。
塗装されていた装甲、それが黒く炭化させられ、焼け落ちて、溶け落ちている。
右腕は完璧に使い物にならないコードでぶら下っているだけだ。
中枢機能まで一気に焼き尽くされていた。
加えてN2リアクターの炉心暴走。

「馬鹿、な――」

どんなに腕のたつ技術者が見ても。
知識の欠片もない一般人が見ても。
同じだった。
誰が見ても、もう戦闘ができる状態じゃなくなっていた。

「時田さん、もう駄目です!!」

撤退という文字が浮んだ。
しかし、今となっては撤退すら無理だ。
炉心の温度は上がり続けて辺りいったいの全てを巻き込んで爆発してしまう。
莫大なエネルギーをもたらすN2リアクターが仇となった。
炉心が爆発する――。


25 :転載 ★ :05/03/12 19:44:47 ID:???
「JAの機能停止を宣言してください!!」

時田の息が止まった。
JAの機能停止、それはすなわち敗北を決定することだ。
そして、JAが敗北したら日本は終わりだ。
あんな化け物に立ち向かえるほどの兵器が日本にはない。
N2爆弾で足止めするのがせいぜいだ。

『亀裂が広がりました!!壊れていきます、もう、もう駄目ぇ!!』

何か手を――、
そう思うが何もいい案が浮んでこない。
炉心をどうにかしないといけない。
停止、駄目だ、バイパスを繋げる、何処に、莫大なエネルギーを。
JA内部の構造図を頭の中で広げる。
瞬時に可能性の全てを頭の中に列挙していく。

「N2リアクター、さらに温度上昇、圧力増加!!このままじゃ押さえきれません!!」

死んでしまう。
リアクター出力をどうにかしても動作可能時間は40秒もない。
多くの人々が死んでしまう。
冷却水の給水チューブが破損している。
あの怪物にやられてしまう。
機能停止すれば炉心を止めることが出来る。
人を一人でも助けないと。


26 :転載 ★ :05/03/12 19:44:58 ID:???
「時田さんっ!!」

炉心を止めるのには2秒もいらない。
そう、逆に言えば炉心融解直前までは戦える。
危険すぎる行動だがこいつらなら、やれるはずだ。
しかし、右手を失ったJAにまともな攻撃手段はないと言ってもいい。
バランスが取れないから体重を乗せた有効な打撃が放てない。
相手はまだATフィールドがある。
接近戦に持ち込むことがそんな短時間にできるだろうか。

「時田さんっ!!」

何か手を考えるんだ。
何かあるはずだ、何かが――。

そこまで考えた時、開発主任、時田シロウの頭に天啓とも言える閃きがあった。

そして、そこまでに繋がる作戦が瞬時に組み立てられていた。

「みんな、聞いてくれッ!!」

時田は今までの人生の中、一番大きな声で叫んだ。
開発主任の言葉に皆が静まった。
そこに聞こえるのは警報の音とパソコンをタイプする音だけ。
皆、人々を守るために必死だった。
子供っぽい夢かもしれないが『人類のために』そんなことを夢見てきた奴らだった。
そう、今JAは負けようとしている。
機能停止がここで下されれば全てが終わる。
それでも、戦い続ける奴らがいる。

「最後の一撃に全てをかける、サンダーフィストだ」


27 :転載 ★ :05/05/04 10:59:27 ID:???
「時田さんっ……!」

幾人かが思わず声を漏らした。
サンダーフィストとはJAに標準装備されている武器。
JAの両手首にあるリングから超高圧電流を放電しながら張り手を放つというもの。
現時点のJAの最強の攻撃方法。
それは、威力重視で開発されたが故に欠陥ともいえる欠点を持つ。

あまりに負荷がかかりすぎて一回しか放てない。

通常の状態ですら、それだ。
今現在のJAの状態で放てばそれこそJAがどうなるかわかったものではない。
JAが爆破する可能性すらある。
正真正銘、最後の一撃。

「危険性は充分にわかっている、だが!」

戦場にいる軍人は次第に気力が萎えていく。
それは生死を賭けた極限状態が神経を著しく磨耗させるからだという。
ここにいる彼らも同じだ。
ましてや、彼らは軍人ではなく。
背負っている物は己の一つしかない命でもない。


日本の未来だ。


一つの命より、遥かに巨大な物を背負う苦しみ。
自分一人の行動でそれが崩れていくことがあるという恐怖。
それでも、彼らはここにいた。
だから時田は叫んだ。


28 :転載 ★ :05/05/04 10:59:34 ID:???

「俺達が導くんだ、JAをッ!!」

JAは一人で戦っているんじゃない。
JAに関わった人々、たくさんの産みの親達が一緒に戦っている。
だからこそ――、できる。
JAが使徒を一発で仕留める状況に追い込む。
子供は親が導くもの――。
ほかならぬ、JAを作った親達がここにいる。

(信じるんだ、JAを、そして俺達の力を――!!)

自分の責任を果たすために。
親の一人として未来への道を指し示すために。
開発主任、時田シロウは叫ぶ。

「20秒でリアクター出力を抑えろ、個々の判断でどんな手を使っても構わんッ!!」


29 :転載 ★ :05/05/04 10:59:42 ID:???
その言葉に人が動き出す。

「抑えきれないエネルギーは全て左腕に持っていけ、過負荷ギリギリまでだぁッ!!」

もはや、議論する時間すら惜しい。

「右半身は脚部さえどうにかすればいい、姿勢制御はプログラムの方でどうにかしてくれ!」
「N2リアクターを抑えるぞ、何か案はないか!」
「緊急停止用の冷却剤があったはず、少量でも使用すれば――」
「こっちにデータ来てないわよ、早くまわしなさい!」
『N2リアクターの熱量がさらに増加、温度、圧力が上昇!!』

第三使徒を目の前にして。

「姿勢制御プログラムをいじるぞ――苅谷、佐々木、手伝ってくれ!!」
「いいから、バイパス繋げぇ!」
「応答なし、っ、どうなってやがる!誰か圧力の方を下げてくれ!」
「目標ZMP制御は俺に任せて、着地位置制御の方を――」
「くそがっ、くそがっ、遠隔操作でどうやって圧力下げるんだよ!!馬鹿かァ!!」

日本の未来、人類の明日を賭けた、

『使徒がJAに接近してます、時田さんっ』 
「床反力制御の計算は間にあわない、ここはいじれないか……!」
「グリーンじゃなくていい、せめてオレンジにまでまでもっていくぞ!!」
「駆動系の方は大丈夫か?!よしっ、JAを立ち上がらせろ!」
「ああ、五月蝿ェ!誰か警報を止めろっ!!」

刹那ともいえる戦いが始まった。


30 :転載 ★ :05/05/04 10:59:50 ID:???
タービンが、何かが軋むような甲高い音を立てて回る。
隙間から、亀裂から、高熱の蒸気が勢いよく噴きだす。
JAは崩れつつある身体を揺らめかせ、満身創痍でなんとか立ち上がる。
目の前に立つ使徒の姿を捉えて。

「JAの腰を落とせ、構えろっ!!」

必死だった。
JAも、人々も、使徒も、皆が必死に動いていた。
だから、指示どおりにJAが腰を落としたのとそれは同時だった。
使徒がJAに向かって突っ込んできた。

「っ、耐ショック――!?」

ガギィィィ―――!!

JAと使徒がまともにぶつかる。
使徒の肉体が機械の破片に突き刺さり――。
JAの身体が使徒の巨体に潰されかけ――。
その衝撃は尋常なものではなかった。
道路であったアスファルトを脚部で削り、周囲のビルをも巻き込んだ。

『っ、JAの炉心の亀裂がさらに広がっていきますッ!!』
『衝撃によってコードG-47と48が切断されました!!』
「まだだ、もう一度JAを立ち上がらせろ!」
「いや、待て――!まだだ、まだJAは立っているぞ!!」

姿勢制御プログラムをいじった結果か。
JAの身体が親達の期待に応えたのか。
――それは、奇跡だったのかもしれない。
JAは未だ地面に立っていた。
片腕で使徒の頭を掴んで受け止めたままの姿で、JAが立っていた。


31 :転載 ★ :05/05/04 10:59:57 ID:???
「ッ、サンダーフィスト、準備ぃぃ!!」

時田の叫びに答えるかのように、瞬時にJAは動き出す
JAの左腕のリングに超高圧電流が集まり、それが増幅されていく。
使徒と接触している今ならATフィールドを考えなくてもいい。
彼らに訪れた最大の好機だった。

『左腕リングの回路……動いてますっ!!正常に動いてます!!』
『電流収束開始、放電まであと3秒――!!』

たったの3秒。
しかし、その瞬間に使徒の右腕が動いた。
使徒の頭を掴んでいたJAの左腕を一瞬で叩き落とした。
そして続く使徒の左腕が伸ばされる――。

「くぅっ!!?」

ガガッ――!!

しかし、使徒の左腕はJAに届かなかった。
使徒の背後で幾重もの爆発が起こる。
突然のことに何が起きたのか理解できなかった技術者達は見た。
仰け反った使徒の後ろから現れたVTOL戦闘機。
それが編隊を組んで飛んでいるのを。

「っ、国連軍!?」


32 :転載 ★ :05/05/04 11:00:17 ID:???
国連軍VTOL戦闘機部隊による援護射撃。
それが使徒の動きを止めた。
発射される幾つものミサイルが使徒の背中で爆発し続ける。
その複数の爆発によって使徒はバランスを崩す。
そして――

「いまだ、敵生体の光球に叩き込めッ!!」

左腕のリングが輝いた。
白色の雷光が放たれ、周りの空間に紫電が吹き荒れる。
その輝きがJAの分厚い装甲をも焦がしながら、空に残滓を撒き散らす。
そして、その中心にあるのは超高圧電流を纏った機械の身体。
雷光がそのまま左腕の掌に収束して、――それが放たれる。


「サンダーフィストッ!!」


JAの腰が落とされる。
動けない使徒に向かって雷を纏った左腕が突き進む。
それは、光の奔流だった。
触れた瞬間に物質が焼け焦げるほどの威力を持った張り手。
それが使徒の身体に突き刺さる。
間もなく、その左腕は光球を掴み――粉々に砕いた。



第三新東京市が閃光に包まれた。




33 :転載 ★ :05/05/04 11:00:26 ID:???

JET ALONE 戦闘報告
EPISODE:1 第三使徒


JET ALONE  大破

第三新東京市の被害  軽微

第三使徒       撃破


日本語認識システムKOZAIC7.ver2.1.1c for JA_Hi-SYS
(c)Reset Co.Ltd






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