シンジきゅん受け系SSまとめ

レイ×シンジ5

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匿名ユーザー

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 少し釣り上がった特徴的な目で、視力が無さそうなのに何もかもを見抜いてしまいそうな紅の色。
 シンジの右手はいそいで性器を強く掴み直した。
 顔をレイから背けるように前へ向き戻してしっかりと目を閉じ、強い力で締め付けながら上下運動を再開させる。
「くっ……うっ……く、んうぅっ……」
 声が低くなってしまう。痛い位に強く握っているのに、熱が起こる位に摩擦しているのに、腹の奥底に有った射精感は戻ってこない。
 真下を向いて目を開け、擦られ続ける赤く膨張した自分の性器を見る。
 頭の回転を必死に早めて、今までの仕事の中で『自分が気持ち良かった』時を思い出してみる。
 細身の既婚女性の熟れた膣が性交を先導していった時。大柄だが物腰の柔らかい男性の指が肛門を探っていった時。女装にとセーラー服を着せられていたがレズビアンの20代の女性の処女を突き破った時。
 未熟なまま体験してきた性的な悦びを辿りながら、乱暴に性器を擦る。
 先程滲み出て止まらない先走りを人差し指で掬っては手で広げて性器に塗りたくり、グチュグチュと卑猥な音を耳で感じながら。

 最早快感を通り越した義務感の中でシンジは吐精に向けて何度も唸り声を上げた。
「……イケない?」
 不安そうな優しい声に手を離して顔を上げると、声の通りに不安がっている本日の客が居る。
「泣かないで、緊張しちゃったのかな?」
 まるで幼稚園児を慰める言葉だったが、酷く安心感を覚えてシンジは肩の力を抜いた。
 痛々しく腫れ上がって濡れている性器は収まらないのに、一向に達せない。
「ごめんなさい……」
 あんなに気持ち良かったのに、こんなに気持ち良いのに、既に射精を3回は終えた後のような疲労感が体と心を埋め尽している。
「君……名前何だっけ? 女の子の君、しゃぶったりとか出来ない?」
「しゃぶる?」
「イケないのは彼女……って事にしておいてね。彼女に見られてるからじゃないかな。だったら一層の事フェラで手伝ってあげればイケるんじゃない?」
 駄目です、と言いたい筈なのに、喉も口も渇いてシンジは言葉が吐けない。
「その方が絵になるしね。出来ればおクチが見えるように咥えてくれる?」
「口で咥えれば良いのね」
 外見には似合わない男らしさすら有る仕草でレイはシンジの両膝に手を掛けて大胆に開いた。
「あっ! あ、綾波! な、何す……」
 聞く耳を持たずレイは口を開いて無感動にシンジの性器を口に含む。
「っ……」
 今までの外気とは全く違う生温かい咥内に、達せない性器の硬度が更に増すのが自分でもわかった。
 どこで学んだのか舌の表面が性器の裏に押し付け、しゃぶるという言葉通り咥内に唾液をたっぷりと溜めて頭ごと動く。
 舌自体は余り動かないので先程の手淫のようなもどかしさが有り、腹の下の辺りが熱い性器と同じ位の熱を訴えてきた。
「止ぁ、めて……駄目……」
 見下ろす形になるので視界には色素の薄い短い髪が股間を緩急も付けずに単調に動いている。
「出たらゴックンせずにこっち向いて口から垂らしてね」
 恐らくシンジの頭頂部とレイの後ろ姿しか見えない客が声を掛けた。
 グチュグチュと響く水音に掻き消されているが、きちんと絵に描いているのだろう。
 独特の臭いや味、何より性器を口に挿れられている苦痛が大嫌いなフェラチオだったが、してもらう側になると話は別。
 出来る事ならこのままレイの頭を掴んで達せるまで乱暴に腰を振って精を放ちたい。
「……あ、く、ぁ……」
 口にぶちまけられ、それを描かせる為に口から垂らすレイの姿。
 扇情的な妄想のどこかで、それは考えてはいけないと否定される。
 クラスメートでもパイロット仲間でも客として来たなら、自分を買ってくれるのなら、肉体関係を結ぶ事に抵抗なんて無い筈なのに。
「駄目だっ……」
 両手でレイの両方の頬を掴んで静かに奥へと押しやる。
 咥える時より更に抵抗無く口から性器が抜け出た。
「……碇君?」
 そっと声を掛ける。髪の上から頬を押さえるシンジの手が離れない。
「止めてよ。止めようよ。僕、綾波とは出来ない……シたくないんだ、綾波の口に出すとか、嫌なんだ」
 口から出た未だ精を出していない性器は先走りと唾液の混合液で光り、可哀想な程に天を向いてシンジ自身の下腹を叩いている。
 傍から見れば逞しい理性を持っている姿のシンジも、本当は随分と前から限界が近い。
 それでも女性としての魅力を充分に兼ね備えている筈のレイを前には何故か達せない。
「……それで良いの?」
 精を出せとも勃起を収めろとも言わない。ただ判断とこれから先の選択を委ねてくる。
 まるで自立を促すように。
「それは……」

 見ると、レイの奥に居る客は描き上がったのか満足そうに手元の紙を見ていた。
 視線に気付いてこちらを向き、目が合う。
「あ、あの……」
「もう、疲れた?」
「いえ……その……」
 シンジの荒い息は疲れていないと言えば嘘になる。
「……綾波の口には、ちょっと……」
 口の中に、もしくは大胆に顔や髪に掛けた方が絵的に映えるのは理解しているが、レイ相手にはどうしても出来ない。
 まるで自分がこの年では未だ無縁の筈の不能にでもなってしまったようで、そう考えるとシンジの性器も漸く萎縮を見せてきた。
「じゃあ口が嫌ならアナルは?」
「だ、駄目ですよっ! 綾波多分そんなのした事無いし、いきなり挿れたら大変な事になるから……」
「別に、構わないわよ」
 賛同を求めてレイの顔を見たのに、いつも通りの無表情のままそんな言葉を言われては、シンジは目を丸くするしかない。
「な、何言って……!」
「『仕事』なんでしょ? ならば言われた通りにするのが義務だと思うわ」
「でも、これは僕の仕事で、綾波は無関係なのに……」
 不思議と色香有る少年少女達の真摯な会話は互いに全裸で座っている状態の為、客観的に見ると妙に間が抜けていて面白い。
「ついてきたからには私の仕事にもなるわ」
「でも……駄目だよ、もっと体は大事にしなくちゃ」
「それは誰に言っているの?」
 レイが一呼吸置く間、部屋が冷たい静寂に包まれる。
「私に言っているの? 碇君自身に言っているの?」
 その冷たさに言葉が凍って出てこない。
 自分に言いたかったのだろうか。もっと体を大事にしろと。散々酷い事をしてきた体を、大事にしてあげろと。
「……あのさぁ、2人は好き同士なんでしょ? 片想い同士っていうかさ。一層の事これを機会に本番もしちゃったら? イケなくて可哀想に見えるよ」
 やっぱり本番が1番絵になるし。その何より言いたい事は隠す。
 確かに辛い。何度も焦らされるだけではなく、絶対に達せないのがわかっているのに襲い来る悦は未だ幼いシンジの体に苛立ちを覚えさせていた。
 レイが居なければ……いや、今更姿を隠そうとも遅い。
 この言葉にならない気まずさは忘れられない。体にも心にも居座り、性器の根本を縛られた苦しさに似た快感は続く。
 もしももっと図々しい人間に生まれ育っていれば、このまま情欲に流されるのに……
 自然と俯いていた頭に、そっとレイの手が乗った。



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