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傾聴タイム

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傾聴タイム
別名
用途
会話の中で、子どもの気持ちを受け入れる時間を増やす。
子どもに自分の気持ちを理解する機会を増やす。
子どもに自分で解決する能力を身につける機会を増やす。
用例
使用法
子どもの話をもっぱら「聴く」時間を作る
できれば、子どもが話しかけてきた時は、できるだけ「傾聴タイム」にする。
(初級)
(1)体と顔を相手(子ども)にむけ、相手(こども)の顔を見る。
(2)こどもの言葉に静かに耳を傾ける。
(3)相手が言い終わるのを待つ。
(4)あいづちをうちながら聞く。
(中級)
(a)子どもが言ったことを、言葉で返す。
  (例)「そうか。○○(子どもの名前)は、〜したんだ。」
(b)(傾聴タイムのときは)子どもに指示やアドバイスをしない。
(上級)
(A)子どもの気持ちに名前をつけてやる。
  (例)「それは、がっかりしたね」「恥ずかしかっただろうね」
(B)子どもの望みに、想像の中で、返す。
  (例)「お父さんも魔法でアイスクリームが好きなだけ出せたら、すごくうれしいと思うよ」
できるだけ子どもからの話しかけがあったときに、上のパターンで返してみる。
小さくても良い変化が出てきたら、それを繰り返す(do moreの原則)。
解説
子どもが親の話を聞かないという。けれど、親だって、子どもの言うことを聞いちゃいない。
子:ママ〜疲れた。
母:そんなはずないでしょ。今、昼寝したばかりじゃないの。
子:(さらに大きな声で)でも、疲れた!
母:疲れてるんじゃなくて、ちょっと眠いだけでしょ。早く洋服を着なさい。
子:(泣き叫ぶ)疲れた〜!!!
子:ここ暑いよ。
母:寒いでしょ。セーター着ておきなさい。
子:あつい!
母:セーター脱いじゃだめって言ってるでしょ。
子:でも暑いの!!
子どもの言葉は、出会い頭に、親の否定にあう。いつもいつもこうだと(ある時期の親子の会話は大抵こんなものだ)、子は「親は自分の言うことを聞いてくれない」「大人は、子どもの感じ方、考え方を、頭っから信用していない」ということを学習する。そしてそれに応じた対応をする。子どもは親の話を聞かなくなるのは、当たり前である。
逆に、自分の言葉(や気持ちや感じ方)が受け入れてもらえることを、親との会話を通じて学んでいくと、親との会話が楽しくなる。
親から言葉や気持ちを返してもらうと、それが自分の言葉や気持ちを受け取り、理解する機会となる。
自分の言葉や気持ちや考えを理解する機会が増えると、自分の気持ちや考えを通じて問題を解決する姿勢にもつながる。
逆に、親の方から、子どもの話しかけを断ち切ることは、こうした機会をみすみす奪っていることでもある。
参考文献
アデル・フェイバ (著), エレイン・マズリッシュ (著),『子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方』(きこ書房、2006)













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