シンジきゅん受け系SSまとめ

リツコ×シンジ 5

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matome_x_shinjikyun

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「ここで良いかしら?」
 シンジの方を見て確認を取るリツコ。
 否定されないとわかりきった視線を向けられては、やはり頷くしか出来ない。
 立っているのはブティックホテルの前。
 男性に買われた際に連れ込まれるチープなホテルではなく、
 外装からして少し気取った感じのするホテル。大きく月の看板がでており、
 水色のライトが当てられている姿は神秘的な印象が有り綺麗に見える。

「あの、ホテル代は……」
「どっちが払うのか基準は知らないけれど、私が持つわ。選んだのは私だし」
「あ、ありがとうございます」

 きちんと礼を言ってから会釈する。リツコの視点からは、その礼儀正しさや
 再び上げた幼く可愛らしい顔立ちのシンジがこの仕事をするのは不釣合いに見える。

 もっと汚れた人間がするべきね。
 誰とは言わない。言葉にも出さない。リツコは再び歩き出して
 ホテルの中へと入っていく。逃げ出さずにシンジが後ろを付いてきているのを
 彼の足音で確認しながら。

 写真で選んだ通り、寧ろホテルの外装通り、部屋は妙に洒落ていた。
 派手なベッドもその周りも至って他のホテルと変わらない筈だが、
 照明の色合いが少しだけ優しい気がする。
 それでもやはり未だ14歳のシンジにこの建物の空気は慣れない。
 ましてやこのテの場に来て次にする事は大抵決まっている。
 それを連想して更に緊張してしまう。
 逆にリツコはその年齢からか、随分とこの空気に馴染んでいる。
 戸惑っている少年を置き去りにするように中央より更に奥に有る、
 白いシーツが清潔過ぎるベッドへと向かい、そのまま腰を下ろして足を組む。
 もう何度と無くしてきた仕草のように。

「人を買うなんて初めてだわ。時間で決まってるわけじゃないし、
  何かお話とかしてから始めるのかしら?」

 ベッドの上で足を組み変えるリツコ。
 その細長い足は相変わらず黒いストッキングに隠されているが、
 場所の所為なのか妙に扇情的で艶めかしく見える。
 果たしてネルフ本部なり葛城家なりでもこんなに色の有る足をしていただろうか。

「その人にもよりますけど……」

 リツコ視線と細く形良い足首に促されてシンジもリツコの隣に腰掛ける。

「名前とか年とか聞かれて、世間話みたいのを少しして、その…
 …アダルトビテオを見て……」

 巨大スクリーンとも呼べる程無駄に大きいテレビ画面は消えているが、
 電源を入れればすぐに男女の交わりだけを流すチャンネルに回されるのだろう。

「……それから、お仕事になるって感じです」
「ふぅん、そうなの」
「人によっては何も言わずに、あの……いきなりスる人とかも居るんですけど」

 そういう種類の人間は苦手だ。大抵無理矢理縛ってきたり
 口汚く罵ったりと乱暴に扱ってくる。
 思い出してシンジはサイズもデザイン合っていない
 ワイシャツの下の細い体を震わせる。

「女の人はちゃんとお風呂入ってから、って人が多いんですけど……」

 座って俯くと自分の膝が見える。
 その上に緊張の為拳を作って置いていた手の上にリツコがそっと手を重ねてきた。

「シャワーも浴びないでこんな事をするの?」

 質問の直後、答える間も与えられずにシンジの唇はリツコのそれで塞がれる。
 静かに唇が重なった状態で、互いに相手の唇が随分柔らかいと感じた。
 唇が舌で舐め上げられた。

「んっ!」

 その感触に驚いて塞がった口から声を漏らしたのはシンジの方。
 リツコの舌は器用に出来ていて、僅かな隙間からシンジの咥内へ侵入し、
 きつく閉じていた歯と歯の間をなぞる。早く開けと言わんばかりに。

「ふ……んぅ……っ!」

 声と共に熱い息を洩らしながらゆっくりと歯を開くと、
 すぐ後ろに隠れていた舌がすぐに見付けられた。
 シンジとは違いリツコは声を出さずに、しかし鼻からは堪えられない熱い息を
 音も無く出しながら少年の咥内にたっぷりと唾液を注いでいく。
 胸を押し付けるようにリツコが抱き締めてきた。
 着痩せするタイプなのか思ったよりも大きく、そして柔らかくていやらしい感触が
 シンジの薄い胸を刺激する。
 リツコはいつも通りフォーマルで堅苦しいブラウスを着ている。
 着心地が良い物を選んでいるのか服越しにスベスベした感覚が有る。
 しかしそれがもどかしい。その衣服を剥ぎ取って下着も奪い去って
 直にリツコの肌に触れてみたい。
 口付けを交わしながらゆっくりとシンジは押し倒された。

「んんっ……ン……」

 男女が逆転していると先週客に指摘された事を忘れて
 シンジは声を洩らしながらリツコの背に両腕を回した。
 まさかリツコを抱き締めるとは。それもこんな淫らなベッドの上で。
 そっと目を開けると見える化粧の乗ったリツコの顔と
 そのだいぶ上の優しく暖かい色の照明器具は紛れも無くブティックホテルの物だ。
 この続きをした後に、今までの関係でいられるのか。
 どうなろうと買われた以上働かなくてはならない。
 最後にシンジの下唇を舌先で舐め、リツコは漸く唇を解放する。

「シンジ君は可愛いのね。もう汗ばんでるわ」

 押し付けられていた胸の部分はリツコの言葉通り汗によって濡れていた。
 他人の体温の所為だけではなく、自分の体温自体が上昇しきっているのが原因だと
 自覚出来る分だけ恥ずかしい。益々汗をかきそうだ。

「長いキスをしたのは久々。きっとシンジ君の方が私より経験豊富ね」
「そんな事……」

 その後に続く言葉が出ない。
 このシンジの様子では経験は豊富でも年齢はやはりリツコの半分にも満たない子供、
 か細い腕がリツコのブラウスの背を未だ放せない姿は更に幼く見える。

「シンジ君、先に脱いで頂戴。脱ぐ所を見せて」
「はい……」

 リツコは舌を交えた割にはしっかりと喋っていたが、
 それでも今までに無かった甘さが含まれて聞こえる。
 これから脱ぐのは着替えが目的でもデータ収集が目的でもない。
 その理由も話しているような声。
 ワイシャツのボタンを1つずつ外していくシンジ。
 普段の何倍も荒い呼吸で上下している胸が徐々に露になる。

「やっぱり細いわね」

 データとして数字を知っているし、下着すらつけない状態で着用する
 プラグスーツ姿を何度も見ている。
 それでもリツコは言わずにいられない程にシンジの体付きは華奢に見えた。
 繊細で折れそうな体を折れる程に抱き締めても許される関係を
 金で築き上げているとはとても見えない。
 恥ずかしそうにリツコから顔を背けて脱ぐ仕草等経験すら無い少年に見える。

 リツコはベッドに両足を上げ、ストッキングと下着を同時に下ろした。
 ブラウスもスカートもそのままに、足だけを曝け出す。
 女性特有の香りが鼻について顔を向けたシンジの視界に脱ぎ捨てられた
 黒いストッキングが入った。見てはいけないと思いながらも
 絡まった下着に目が向く。服を脱ぐ手も早くなる。

「あぁ、靴下は履いたままで良いわ。その方が恥ずかしいでしょ?」
「えっ……は、はい」

 言われた通り靴下は残し、そのまま恥ずかしい気持ちを何とか飲み込んで
 手を震わせながらシンジは下着を下ろした。





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