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すれちがい ◆2MhMI9dv8k



(さてと、どうしたもんかねこの状況は)
一人の青年が刀を携えて床の上に胡坐を書いて腕を組み、苦々しい顔で自分の身の上に降りかかったことを考えていた。
とはいえ、彼にとってはこんなことに巻き込まれるのはこれが一回目や二回目ではない。
そのため、今ここにいる他の者たちよりは冷静に対処することが出来ていた。
まず、彼は一般人ではあるが決して無力で弱いわけではない。
「切り札」も所持しているし、何よりこういう事態への耐性があるということと、他の参加者についても予備知識を有していることは大きな強みと言えた。
しかし、同時に自分が背負っているものについても考えないといけない。
彼の場合、こうした殺し合いに参加すると必ずと言っていい確率で他の参加者たちに誤解されるのだ。
それが彼、誤解王こと◆6/WWxs9O1s氏の最大の弱みだった。
カオスロワ5でかがみとこなたを巻き添えに死んだはずだったのだが、またしても例によってロワ会場に召還されたのだ。
(誤解されないように気をつけるのが第一、そして誤解された後に、どうやって信用を取り戻すかも考えておかないと……)
他にも、他の参加者の把握や戦力の確保、そして主催を打倒する方法など考えないといけないことは山ほどあったのだが。
ちなみに彼がいるのは下着売り場だった。
どうやら専門店のようで、百階建てな上に一つのフロアが向こうのレジが霞んで見えるほど広い。
しかも売られているのは女物の少々派手な下着ばかり。さすがに全く気を取られないというわけではない。
どうせ誰の目があるでなし、と、そっと立ち上がると一応辺りに気を配りながらもワゴンセールに供された下着にゆっくりと手を伸ばし……

突如、背後に何者かの気配を感じて振り向いた。
男が金属バッドを振りかぶっていた。
まっすぐに自分の頭を目掛けて振り下ろされたそれを、すんでのところでかわす。
その男はボロボロの着物に身を包み、小汚い格好をしていた。
「お前、名前は?」
男に問いかけた。相手の出身作品と能力を知るためだ。
「名前? そんな上等なものはもてるような身分じゃなかったのでな。俺はただの下人よ」
「下人……?」
訝しがる6/に向けて、下人と名乗った男はさらにバッドを構えなおして襲いかかろうとする。
「俺は名も家も無い。俺みたいなのが死のうが、検非違使はまともに調べてもくれねえ。
あの男は殺し合いをしろとか言ってたが、俺にとっちゃいつもやってることとかわらねえよ。
殺さなければ殺される。それだけのことだろう?」
下人の攻撃を警戒してゆっくりと後ずさりながらも、6/は下人の言葉を聞いて眉を顰めた。
「言っとくが、優勝して帰ろうとでも思ってんだったらやめておけ。ここにいる連中は恐らくお前の手に負える相手じゃない」
「生憎、他のやり方を知らないのでな。他人と手を組むことなどは慣れてない。
大体、都の連中は俺が何もしてなくても、俺が盗人だと勝手に決め付けて殴ったり蹴ったるする。
だから俺は他人を信じない」
「――――。」
だから、他人を信じない。
どうせ信じてくれる人間など誰もいない。
だったら、他人に信じてもらおうと努力することなど無駄だ。
下人の言葉には、そういう意味が込められているように感じられた。
「さあ、分かったらさっさとここでくたばってくれ」
下人は鼠のような身のこなしで間合いを詰め、金属バッドを振り下ろそうと――

「なるほど。そういう考えならここで俺に殺されようと文句は無いな?
俺もそうしなければ死ぬしかない体なのだ」

恐らく下人には何が起こったのかもわからなかったに違いない。
一瞬にして下人の体は八つ裂きにされ、腐った倒れ木のようにその醜い亡骸を晒すこととなった。
「ったく、毎回毎回こんなことにまともに付き合ってられるかよ……。
どうせ誤解されるのなら、最初からマーダーってのも悪くは無いか。
かったるいからさっさと終わらせるか」
6/はそう嘯くと、下人が遺した支給品袋に手を伸ばした。
そして、どこへとも無く立ち去って行った。


同刻、同じ下着売り場の同じ階の同じフロア。
壁に背中を預けて胡坐をかいていた青年は、ゆっくりと立ち上がりながら叫んだ。
「おい、いつまで下着漁りなんかやってんだ!!」
すると、下着の山の中から一人の少女が顔を出した。ツインテールにキツそうな目つき、そして頭にはストライプ模様の下着を被っていた。
名前を柊かがみと言う。
「何言ってんのよ、これだけ下着があるのよ!! ほっとくなんてできるわけないじゃない!!」
かがみはそう答えると再び山のような下着の中からお気に入りを探す作業に戻っていった。
それを見て、◆6/WWxs9O1s氏は何度目とも知れないため息をつく。
パロロワクロスネタ投下スレで騒がしいながらも殺し合いとは無縁の学園生活を送っていたはずなのに、またしても殺し合いに呼ばれてしまった。
それもスタート地点が下着売り場で、おまけにかがみと同じ場所にワープさせられるとはもうほとんど嫌がらせとしか思えない。
案の上変態女王のかがみはフロア一杯に並べられた下着を見て目の色を変えて渉猟をはじめた。
さながら火事場泥棒のごとく、気に入った下着を自分のデイバッグに詰め込んでいく。
容量無制限のはずのデイバッグがパンパンに膨れていた。
「おいかがみ、いい加減行くぞ。こんなとこにいつまでもいたってしょうがねえだろ」
「まあちょっと待ちなさいよ。あ、これかわいいわね。こなたのお土産にしようっと」
ついに服を脱ぐと、パンツを履き替え始めた。
(まあいいか、毎回毎回下手に動き回るせいで誤解されるんだ。
今回はしばらくここに留まって、ロワが過疎って終了するのを待つってのも悪くは無いな)
そう考え、6/が再び床の上に腰を下ろそうとしたその時。

「やっと見つけたぜ、この人殺し野郎!!」
二人は一瞬にして動きを止め、息を呑みながら声がしたほうを振り返る。
そこにいたのは外国人の男だった。恐らくギリシャ系だろうか。かなりの長身で、まるでミュージシャンのような格好をしていた。
(どこかで見たような……)
などと思いつつも、さっき男の口から飛び出した言葉を聞いて怪訝な顔になる。
「人殺し? 何の話だ?」
「そうよ、私たちは最初からずっとここにいたんだから!!」
かがみも頷く。しかし男は納得しなかった。
「ウソをつくな!!俺はこの目でしっかりと見てたんだよ、てめえが人をバラバラにして殺すところをな!!」
二人はなおも言い返そうとしたが、男は聞く耳を持たなかった。
「人殺しなんかしたかねえが、人を殺したヤツをほっとくことも出来ねえ。
おいたんがこんなことをしたって知られたらミシェルにも嫌われちまうだろうけど……
他の連中のことも考えたら、こうするしかねえよな」

そう言って男が背後から取り出したのは、銃器や刃物ではなくてなぜかギターだった。
ここでバックに「ワッハッハッハ」という笑い声が響く。
「おいおいお前ら、ギターで人を殺せねえって思ったら大間違いだぜ?
細いほうを持てば相手を殴る事だって出来るし、糸で首を絞めて殺すことだって出来るだろう?
それにこの先端部分をケツの中にでもいれてやりゃあ……ああいや、そんなことをしても意味ねえよなあ」
再び「ワッハッハッハ」というアメリカ笑いがBGMで流れる。
「ええい、とにかく俺はてめえみたいなヤツは許しておけねえんだ!! 今すぐぶっ殺してやる!!」
男はそう言うとギターを振りかざしながら突進してくる。
6/はかがみに手を引かれてすんでのところでかわし、その結果男は女性用下着の山の中に頭から突っ込んだ。またしても笑い声が起こる。
「てめえら、もうただじゃおかねえぞ!!」
男が頭にパンツを被りながら下着の中から出てきたその時、三人の耳に同時に低い衝撃音が響いた。
同時に足元が激しく揺れ、三人とも足を取られて転倒する。
「何よこれ、地震!?」
しかしすぐにもっと信じられないことが起こる。
四方の壁が壁が音を立てて崩れ、そこから上の階が吹き飛んでいった。
それまで存在していた天井が一瞬にして消え、頭上には青空が広がっている。
そして、太くて長い巨大な姿をした何かが広大な下着売り場を横切っていった。
それはまるで伝説のドラゴンそのものの姿をしていた。
その圧倒的な存在の前に、男は目を閉じて轟音と振動が通り過ぎるのを待つしかなかった。
ドラゴンの巨体が下着売り場を通り過ぎてからようやく男は頭を上げた。
「今のはなんだったんだ……?」
まだ自分が見たものが信じられず、目の前に広がる荒れ果てた下着売り場を呆然と眺めるのみ。
しかしやがて、あの二人がいなくなったことに気がついた。
「畜生!!  ドサクサにまぎれて逃げやがったか!!」
頭に引っかかっていたパンツを振り払い、悔しさに地団太を踏む。
「まあいい、俺はミュージシャンだ。あいつらの悪行を広げる歌を作って、ここにいる全員に聞かせてやる!!」
男はそうつぶやくと、床に腰を下ろしてギターを片手に作曲作業を始めた。

上半分が崩壊した下着売り場を後にして、長大な体を持つドラゴン、いや竜が悠々と飛び去る。
その背中には三人の人間が乗っていた。
「全く、私が助けに入らなければどうなっていたでしょうか。
きっと皆さんのことですから、またつまらない誤解でもされたんでしょうね。
まあ普段の素行が悪いからそんなことになるんですよ!! 少しは完璧超人である私を見習って欲しいですね!!
ウィキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキ!!」
竜の上に仁王立ちになって奇妙な哄笑を上げるのは、6/とかがみを救出した高良みゆきである。
一方助け出された6/は振り落とされないように竜の背につかまりながら言った。
「助けてくれたのはありがたいが、支給品を置いて来ちまったぜ。まだ確認もする前だっただけに痛いな」
「贅沢は言わないでほしいですね。それにそこのブタ……ああ失礼、かがみさんはちゃんとご自分の荷物をお持ちのようですが」
その通り、かがみはパンパンに膨れたデイバッグを抱えて竜に乗っていた。
もちろんそれは、せっかく手に入れた下着を手放すわけにはいかないという執心からのものに過ぎなかったのだが。
ついでに、脱いでいた服はそのまま置いてきた。
「まあいいけどよ。それより、いくら空を飛べるからって調子に乗ってエリア外に出ちまったら首輪爆破されるぞ」
「それぐらいは承知していますよ、そこのカス……いえ失礼、かがみさんのようなヘマはしません。
それにこのまま逃げ続けるというのも癪ですしね。
どこか適当な場所で降りて、仲間になりそうな人と使えそうな武器でも探すことにしましょう」
みゆきが「よろしいですね?」と聞くと、竜は大きく頷いた。
果たしてどうやって彼女はこの竜を手なづけたのだろうか。
そんなことを考えていると、突然かがみが
「ちょ、ちょっとちょっと!! 何よこれ!!」
と悲鳴を上げた。
「どうした?」
慌てて振り向くと、開けっ放しだったデイバッグの口から下着がこぼれて次々と下へ落ちていったいる。
「ああもう、せっかく手に入れたのに!!」
竜の上から手を伸ばそうとするかがみの体を慌てて押さえつけた。
「馬鹿野郎、落ちたら死ぬぞ!!」
「でも、このままじゃ下着が無くなっちゃうじゃない!!」
「ほっとけよそんなもん!!」
「あ、ちょっと、私のパンツまてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
二人の様子を横目で見ながら、みゆきは口元に手を当てて
「ウィキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキ!!」
と高笑いした。
こうして、三人を乗せた竜は下着の雨を降らせながらロワ会場の上を飛んでいった。

同刻。
倒壊して地面に落下した下着売り場の上半分から、一人の、いや一匹の参加者が這い出てきた。
その身長は役二十センチ。その小さな体のため、倒壊に巻き込まれても大きな怪我は負わずに済んだのだ。
彼の名はチビすけ。これでも一つの所帯を持つ父親である。子供たちとはあまり会わないが、妻は今でも愛している。
なので彼はなんとしてでも生きてもとの世界に帰りたかった。
しかし、この場に集められたのは自分よりも遥かに大きな体をしたものたちばかり。
はたしてどうすれば生き残ることなど出来るんだろうか。
途方にくれていた彼の前に、一人の男が現れた。下着売り場から出てきたらしく、チビすけの姿には気がついていない。
その男の顔には見覚えがあった。髪を二つに分けて結わえた女の子と一緒に行動していた男だ。
チビすけは彼の様子を天井裏から観察していたのだ。
そして、ギターを持った変な男に襲われても反撃しなかった彼はきっと優しい心を持った、信用できる人なのでは無いかと思った。
そこで、チビすけはこの男についていったらきっと大丈夫だろうと思って、その後を急ぎ足でついていった。

【E-3 下着売り場55階/一日目 深夜】

【ジェシー・コクラン@フルハウス】
【服装】ミュージシャンの衣装
【状態】健康
【装備】長門有希のギター@涼宮ハルヒの憂鬱
【道具】支給品一式、不明支給品2
【思考】
基本:早く殺し合いを終わらせて、家族の元に帰る
1:6/とかがみの悪行を広めるため、歌を作ってみんなに聞かせる
※ 6/@クロススレと柊かがみ@クロススレをマーダーだと誤解しています

【下人@羅生門  死亡】

【E-3 下着売り場近くの上空/一日目 深夜】

【◆6/WWxs9O1s氏@パロロワクロスネタ投下スレ】
【服装】ごく普通の洋服
【状態】健康
【装備】なし
【道具】なし
【思考】
1:みゆきとかがみと竜と一緒に行動する
2:どこかで武器と食料を調達したい
3:かがみうぜえ

【柊かがみ(変態仮面)@パロロワクロスネタ投下スレ】
【服装】下着姿、頭から下着を被っている
【状態】健康
【装備】大量の下着
【道具】支給品一式、不明支給品3
【思考】
1:下着があああああああああああああ!!
2:こなたがいるなら合流したい
3:6/とはぐれないようにしつつも脱出方法を探る

【高良みゆき@パロロワクロスネタ投下スレ】
【服装】SMの女王様風
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明支給品3
【思考】
1:武器と仲間をそろえ、脱出方法を探る
2:襲ってくる者は容赦しない
3:かがみうざい

【竜@まんが日本昔話】
【服装】全裸
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明支給品1
【思考】
1:みゆきに従う
2:かがみうざい

【E-3 下着売り場の外/一日目 深夜】

【◆6/WWxs9O1s氏@テラカオスバトルロワイアル】
【服装】ウェディングドレス
【状態】健康
【装備】格さんの刀@水戸黄門、悟史のバッド@ひぐらしのなくころに
【道具】支給品一式×2、不明支給品2
【思考】
1:全員殺してもとの世界に戻る

【チビすけ@ハムスターの研究レポート】
【服装】全裸
【状態】健康
【装備】水戸黄門の印籠@水戸黄門
【道具】支給品一式、不明支給品3
【思考】 基本:家族の所に帰る
1:6/についていく
※6/@テラカオスバトルロワイアルを対主催だと誤解しています
※所詮ハムスターなのでやや思考回路がアレです

※下着売り場の56階から上が倒壊して地面に落ちました

時系列順で読む

Back:ぶっちゃけありえない Next:破壊神ネロ

投下順で読む

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GAME START ジェシー・コクラン 奇髪呪術師SAZAE
GAME START 下人 GAME OVER
GAME START ◆6/WWxs9O1s氏@パロロワクロスネタ投下スレ 日本昔話・天女の落し物
GAME START 柊かがみ(変態仮面) 日本昔話・天女の落し物
GAME START 高良みゆき 自重しない人々
GAME START 日本昔話・天女の落し物
GAME START ◆6/WWxs9O1s氏@テラカオスバトルロワイアル 俺には声が無い、それでも俺は叫ぶ
GAME START チビすけ 俺には声が無い、それでも俺は叫ぶ
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